Yankee GroupのアナリストZeus Kerravala氏は、「Ciscoにとっては一大事だと思う。Microsoftはここ最近、ユニファイドコミュニケーション分野におけるCiscoのお株を多く奪ってきた。Ciscoはこの分野で低迷気味だったと言ってよいだろう。MicrosoftはPlaceWareを、そしてCitrixはExpertcityを何年も前に買収している。つまり、オンラインのリアルタイムコミュニケーションが他社のビジョンに組み込まれて久しい」と述べている。
実際、Microsoftがウェブ会議技術ベンダーPlaceWareの買収を発表したのは2003年1月のことだった。そして、同製品は後に「Live Meeting」となった。またさらには、これがCiscoのユニファイドコミュニケーション製品と直接競合するMicrosoftのLive Communication Serverの基盤にもなった。Citrix Systemsも、2億2500万ドルを投じたExpertcity買収を発表し、2003年12月に市場に参入している。
WebExソフトウェアとサービスは、Ciscoが大企業だけでなく中小企業への対応にも真剣であることを示すものだ。同社は、数年前からこの市場に積極的に取り組み始めた。同社は「Linksys」というホームネットワーキング用のブランドに加え、中小企業向けにも、人気の高いエンタープライズ製品のスケールダウンバージョンを発売した。販売チャネルも拡大したほか、この市場専用の新製品も投入している。
WebExの買収は、7月末締めとなるCiscoの2007年第4会計四半期中に完了する見通し。WebExはそれを受け、サービスベースのビジネスモデルを維持しながらCiscoのDevelopment Organizationに組み入れられる。WebExの最高経営責任者(CEO)、Subrah Iyar氏は同社に残り、Giancarlo氏の直属となる。
WebExは1995年に創業し、2000年7月に新規株式公開(IPO)を実施した。社員は約2200人で、2006年の売上高は3億8000万ドル。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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