ラスベガス発--Microsoftは米国時間3月7日、同社HD Photoフォーマットで記録されている画像の読み出しおよび書き込みがAdobe Systemsの人気ソフト「Photoshop」で可能となるためのプラグインを発表した。
このプラグインは、Adobeによる支援のもとPegasus ImagingとMicrosoftが共同で開発しており、Windows用にベータ版が無償ダウンロード提供される。ダウンロードはMicrosoftのウェブサイトから可能となっている。AppleのPowerPCおよびIntelベースMac用のバージョンは、約2週間以内に提供可能となるという。最終版の提供は4月になる予定、とMicrosoftのデジタルイメージングビジネス開発部門でディレクターを務めるJosh Weisberg氏は当地で開催のトレードショー「Photo Marketing Association」の会場で述べた。
また、Weisberg氏は、複数のハードウェアメーカーがHD Photoをサポートする製品を開発していることを明らかにした。これらの企業には、画像処理センサを開発するSunplus TechnologyやNovatek、有名ブランドに設計をライセンスしているカメラメーカーAbility Enterpriseなどの台湾企業が含まれているという。
MicrosoftはHD Photoの開発に数年を費やしてきた。同社は、広く普及するフォーマットであるJPEGが最終的にはHD Photoに置き換わることを期待している。Weisberg氏は、HD Photoをサポートするカメラの登場を12〜18カ月以内と予想している。
「今日のカメラは、JPEGでサポートされる以上の情報をとらえることができる」とWeisberg氏は述べる。「同フォーマットは古くなりつつある」(Weisberg氏)
Microsoftによると、HD Photoは画像圧縮が効率的で、豊かな色彩をサポートし、細やかな色調の記録が可能となっている。Microsoftでは、「Vista」や「Photo Gallery」、そして画像編集ソフトウェアである「Expression」ファミリなど、HD Photoをサポートする同社製品を顧客に勧めることでHD Photoの恩恵を間接的に受けることを期待している。
HD PhotoはWindows Vistaに組み込まれているが、旧名称「Windows Media Photo」が使われている。HD Photo普及の目的でMicrosoftは、より中立的なHD Photoと改名し、ライセンス条項を緩和し、同フォーマットを業界標準すべく取り組んでいる。
今回のPhotoshop用プラグインは、カメラの画像センサで直接取られた「RAW」画像をHD Photo画像として記録する、とWeisberg氏は述べる。同プラグインは、現行のCS2版と3月27日に発表が予定されているCS3版のPhotoshopで利用できる。
また、Microsoftは、HD Photoが「Microsoft Office」と「Internet Explorer」で今後サポートされることも明らかにした。同社では、既存の画像をHD Photo画像に変換するためのバッチコンバージョンツールをリリースする予定だとも述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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