Nokiaは米国時間3月6日、モバイル事業者およびマーケティング担当者が携帯電話向け広告の潜在的可能性を実現することを支援する2つの新サービスを発表した。
ネットワーク上により多くのデータサービスを提供したいと考えるモバイル事業者らは、広告により収益を上げることができることに着目し始めている。広告は、モバイル事業者らの音声ビジネスにおける多大な損失を埋め合わすことができるかもしれない新しい収入源である。またモバイル事業者らは、広告が新しい創造的なコンテンツをサポートする手段にもなると考えている。
市場調査会社Informa Telecoms & Mediaによると、2011年までに広告主がモバイル市場に投入する費用は110億ドル以上になるという。事業者は、コンテンツ所有者との交渉によりその広告収入の最大50%を得ることができるという。
Nokiaは、事業者や広告主が携帯電話向けに広告を出すことを支援できると考えている。
Nokiaの新興ビジネス部門の「Ad Service」担当ディレクターであるTom Henriksson氏は声明の中で、「印刷物やテレビなどの従来のメディアでは、広告主は対象とする特定層に絞って広告を提供することが難しくなってきており、さまざまなブランドにおいてモバイル広告がますます魅力的な広告手段となりつつある」と述べた。
新サービスの1つであるNokia Ad Serviceは、広告活動の全ライフサイクルをサポートおよび管理するモバイル広告提供プロセスを簡便化するためのシステムである。同サービスは、モバイル広告ネットワークを構成するコンテンツパブリッシャーらのグループを中心として構築されている。同サービスは、モバイル広告活動を展開、管理、最適化するためにNokiaが開発した技術も利用している。Nokiaによると、Nokia Ad Serviceは欧州で今週開始され、2007年後半には全世界で展開される予定であるという。
Nokiaはまた、モバイル機器向けにターゲットを絞った広告を配信するためのサードパーティーのコンテンツパブリッシャーや広告アグリゲーター向けサービス「Nokia Advertising Gateway」も発表した。同サービスは、デジタル新聞朗読、テレビ視聴、音楽再生、地図検索といった、特定のマルチメディアアプリケーションに広告を関連付ける。
同サービスの主要な要素は、パブリッシャーが広告主の投資に対するリターンを管理するための、使用方法が容易な報告および分析ツールになる。Nokiaは、これから数カ月間の間にこの新サービスAdvertising Gatewayに関するいくつかのパイロットプロジェクトを実施する予定であると述べた。同サービスは、2007年後半に提供開始予定である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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