Microsoftは米国時間2月26日、最近明らかになった「Internet Explorer 7」と「Windows Vista」に関する2件のセキュリティ上の脆弱性について調査中であると述べた。
この2件の脆弱性は、それほど危険性が高いとは考えられていないが、Microsoftの最新ウェブブラウザおよびOSソフトウェアに影響する。MicrosoftはIE 7とWindows Vistaのセキュリティの高さを喧伝していた。セキュリティ専門家らは、これらの脆弱性により、ユーザーの個人情報が攻撃にさらされる恐れがあると警告している。
French Security Incident Response Team(FrSIRT)は、IEの脆弱性が、「IE 6」にも影響し、クレジットカードデータや社会保障番号などの個人情報を不正に聞き出そうとする詐欺行為であるフィッシング攻撃に利用される危険性があると警告している。セキュリティ監視企業である同社は、この問題が生じるのは、ブラウザがある種の「onunload」イベントを扱う方法に問題があるためであると指摘している。攻撃者はこの脆弱性を利用してブラウザのアドレスバーを偽装することができるとFrSIRTは述べた。
Windowsの脆弱性は、ユーザー権限を適切に確認しないコンポーネントがあることに起因する。FrSIRTの2つめの警告によると、これによりマシンにアクセスした攻撃者が、保護されたファイルの情報を取得できてしまう危険性があるという。この脆弱性は、Windows Vista以外に「Windows XP」「Windows 2000」「Windows Server 2003」にも影響するとFrSIRTは述べている。
Microsoftは、先週公表されたこれら2件の脆弱性を調査中である。同社関係者は、これらの脆弱性を利用した攻撃はなく、これらを利用した攻撃は困難であると述べた。
IEの脆弱性については、ユーザーを悪意のあるウェブサイトへと導き、アドレスバーに信頼できるサイトのアドレスを入力させることができた場合のみ、それを利用した攻撃が可能である。Microsoftは「ユーザーは、信頼できないサイトを開く前に、IEの新しいインスタンスを開き、そちらを利用することでこの攻撃を避けることができる」と述べた。
Windowsの脆弱性については、攻撃者が対象となるコンピュータにログオンしなければならないだけでなく、危険にさらされるのはファイル情報だけでファイルの実際の内容ではないとMicrosoftは述べた。
Microsoft関係者は、調査が完了次第、同社はセキュリティアドバイザリを発行するか、またはセキュリティアップデートを月例パッチとして提供すると述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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