Hewlett-Packard(HP)は米国時間2月15日、Itaniumプロセッサを2基搭載するデュアルプロセッサ(DP)サーバ2機種と、両システムに対応した高速バージョンのUNIXを発表した。
今回発表されたブレードサーバと3.5インチのラックマウントモデルの2種類のシステムにより、Intelの最新プロセッサである「Itanium 2プロセッサ9000番台」(開発コード名「Montecito」)を採用した「HP Integrity」サーバシリーズのラインアップが拡充する。
これらはブレードサーバと3.5インチのラックマウントモデルとなっており、両システムの追加により、Intel最新のItanium 2 90000「Montecito」プロセッサを採用した「HP Integrity」サーバシリーズが完成する。Montecitoは、2006年にIntel初のデュアルコアプロセッサとして登場した。
HPによると、両システムのシステム構成はほぼ同じで、1.6GHzチップを2基搭載することが可能だが、ラックマウント式の「Integrity rx2660」が最大32Gバイトのメモリを搭載可能であるのに対し、「Integrity BL860c」ブレードの方はこれが最大48Gバイトになっているという。rx2660は、価格が4931ドルからで現在発売中。BL860cは、価格が3827ドルからで3月に発売予定。こちらには同社が2006年に発売したシャーシ「c-Class BladeSystem」が別途必要になる。
HP製Itaniumサーバの大半では、同社版UNIXである「HP-UX」が動作するが、これらのプロセッサではWindowsとLinuxに加え、採用例のあまりない同社ハイエンドOSの「NonStop Kernel」と「OpenVMS」も動作する。HPは13日、「HP-UX 11i」のバージョン3を発表した。同社は、この最新バージョンは以前のバージョン2より20〜35%高速にソフトウェアを動かすことができると述べている。
HP-UX 11iバージョン3がソフトウェアをより高速に動作させられるのは、HPが同OSのItaniumコンパイラに改良を加えたことが一因となっている。コンパイラは、人の書いたソースコードをコンピュータが理解できるバイナリに変換するためのソフトウェア。Itaniumは当初、高速動作を実現するためコンパイラのコードを最適化することによってパフォーマンスを向上させると約束していたが、その約束を果たすのに当初より時間がかかっていた。
Itanium登場初期のつまずきから、Intelはハイエンドサーバ用チップとして同チップの位置づけを見直したが、HPなどのサーバベンダー各社はローエンドマシンも販売している。ローエンドサーバ市場の大半は、Intelの「Xeon」やAdvanced Micro Devices(AMD)の「Opteron」といったx86プロセッサ搭載マシンが占めているが、HP、IBM、およびSun Microsystemsでは、高い信頼性、仮想化関連のより広範な選択肢、UNIXソフトウェアを求める顧客向けに選択肢の1つとしてUNIXシステムを販売し続けている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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