AMDが勝負を賭ける「Better by Design」戦略--2007年はIntelの勢いを止める - (page 3)

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:DNAメディア2007年02月01日 18時48分

 したがって、この2007年に発売されるAMD製プロセッサ搭載のPCには、AMDブランドとともに、NVIDIA、Broadcom、Atherosなどのパートナー各社のブランドがアピールされたカラフルなロゴシールが貼られることになる。Shutter氏によると、AMDが期待しているのは、さまざまなブランド名が並ぶAMDのPCを見たコンシューマーに、そのPCのグラフィックスやワイヤレス性能が、グラフィックスブランドを示していないIntelのPCよりも優れているという連想が生まれることだという。

 しかし、ブランド名が並んでいることの意味を読み取れるのはPCを熟知している購買層であり、彼らはグラフィックスカードを個別に購入することが多い、とNPD GroupのアナリストであるStephen Baker氏は指摘している。「既に知っている人たちにあらためて知らせようとしている。もちろん無意味だとは言わないが」(同氏)

 AMDのアプローチでは、ターゲットとなる顧客層は狭くなる。価格を重視し、さらにグラフィックス性能に強くこだわる購買層だ。資金に余裕があってグラフィックスを重視する顧客、ましてNVIDIAやATIを知っている顧客であれば、PCに搭載されているのがIntelかAMDかに関係なく、専用のグラフィックスカードを入手したいと思うだろう。

 出費を抑えようとする購入者のほとんどは、グラフィックス性能を重視していない。どちらかの企業が提供する最もお得な価格のものを選ぶだろう。Peddie氏は、グラフィックス性能のベンチマーク値ではAMDが優れているかもしれないが、素人の目で、小売店に並んだ2台のPCを見てその優位性を判断するのは難しいだろうと言う。

 「問題は、IntelとAMDの2種類を店舗で見比べたときに、詳しく説明してくれる人がおらず、Intelの方の価格が安ければ、Intelが選ばれるということだ」(Peddie氏)

 もしNVIDIAが莫大な資金を費やしてマーケティングを行い、同社製品を一般にも認知させていたら事態は異なっていただろう、とBaker氏は語る。これが実現していたら、NVIDIAブランドの存在が、PCを選ぶ1つの基準となった可能性がある。しかし、誰もが知っているようなブランドを築くことは、Intelに匹敵する資金力のない企業にとって相当困難なことだ。

 「新しいブランド1つの立ち上げ に、400万ドルは使えない」と、AMDのShutter氏は語る。「莫大なリソースを投入し、思い通りに使うことができるIntelには、ゲリラ的な戦術が有効だ」(同氏)

 ここ数年は、AMDはIntelに対して逃げも隠れもする必要はなかったし、より質の高い製品を、Intelののど元に突きつけることで何とかやってきた。しかし、クアッドコア製品の発売準備が整う2007年半ばまでは、さまざまな戦術を駆使する必要がある。アナリストたちは、ロゴシールの効果に疑問を持っているものの、地歩を固めることができればAMDにも道は開けると指摘する。

 「AMDの方が優れている点もある。だが、コンシューマーにそれを理解させる手段がないのだ。ものすごくもどかしいに違いない」(Peddie氏)

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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