ニコロデオン、子供向け仮想世界を提供開始へ

文:Stefanie Olsen(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2007年01月30日 15時29分

 Nickelodeonは米国時間1月30日、子供たちがゲームをしたり、テレビを見たり、スポンジ・ボブなどのアニメキャラクターと対話したりするための仮想世界「Nicktropolis」の提供を開始する予定だ。

 子供向けケーブルネットワークNickelodeonの親会社であるViacomのMTV Networksは、3Dグラフィックス、インスタントチャット、ゲーム、ショッピングを利用した、テレビ番組や広告を紹介するための手段として、仮想世界を推進しており、Nicktropolisの開始によりNickelodeonも、これに同調することになる。MTVは仮想世界「Laguna Beach」を運営しており、人気の高いバーチャルゲーム「NeoPets」などのネット資産を所有している。

 MTV Networksの最高経営責任者(CEO)であるJudy McGrath氏は、「ネットワーク上でわれわれが構築してきた仮想世界は、MTVブランドのファンに対し、相互間やコンツンツ自体との高レベルな対話手段を提供する」と声明の中で述べた。

 開発に18カ月の歳月が費やされたNicktropolisは、6〜14歳を対象とする。しかしNickelodeon幹部らは、対象年齢の子供たちが好むビデオゲームの傾向を考慮すると、現段階では9〜12歳の子供たちに最も適しているという。

 同社幹部らによると、セキュリティ面に関しては、子供たちが仮想世界に参加するにあたり、個人を特定する情報が漏えいすることはないという。また、親が自分の子供の参加を承認する必要があり、自分の子供の設定を管理することができると、Nickelodeonは述べた。例えば親は、自分の子供が仮想世界のライブチャットを利用することを禁止することができるという。ただし同サイトによると、Nicktropolisは悪い言葉遣いを除外するチャットソフトウェアを搭載しているという。

 仮想世界では、他にも多くの3D環境機能を提供している。子供たちはアバターを選択し、さまざまなヘアースタイルや衣服によって好みに合わせてそれをカスタマイズすることができる。自分だけの3Dルームを作成し、「Nickポイント」で購入したアイテムで装飾することもできる(メンバーは仮想世界への参加時や、種々のゲームでのプレー時にポイントを取得する)。

 Nicktropolis特有のコンテンツとしては、子供たちは「Nicktoon Boulevard」にあるスポンジ・ボブの家を訪ねてスポンジ・ボブと会話をしたり、友達と遊びながらテレビ番組「ジミー・ニュートロン ぼくは天才発明家!」を観たりすることができる。ビデオゲームやバスケットボールのコートがある仮想世界の遊園地「Downtown Nicktropolis」を探索することも可能だ。

 現時点では、Nicktropolisにはスポンサー表示や広告は存在しないが、幹部らによると近い将来にはその予定があるという。

 Nickelodeonのデジタルメディア担当エグゼクティブバイスプレジデントであるSteve Youngwood氏は、「広告が掲載されていないサイトだが、独特な広告媒体である」と述べた。「確かに従来のバナー広告やテキスト広告を掲載するスペースはあるが、われわれは統一性を保つことを望んだ」(Youngwood氏)

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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