Appleはこの第1四半期で2100万台の「iPod」を販売したが、経済アナリストらは米国時間1月17日、2007年6月出荷予定の「iPhone」についてそれと同数にも及ぶ多くの質問をApple幹部らに対し投げかけた。
Apple幹部らからはAppleのiPhoneに関し、同社最高経営責任者(CEO)Steve Jobs氏が先週Macworldで発表したこと以外に新しい発表はなかった。Appleは17日午後電話会議を開き、予想をはるかに上回った同社の第1四半期の業績について話し合った。
AppleのiPhoneは、基本的にはワイド画面のビデオiPodで、電話をかけたり、ウェブを閲覧したりすることができる。同社は同製品をCingularの携帯電話ネットワークに組み込み、6月に出荷予定である。iPhoneに関する最も多い質問の1つは、AppleがなぜCingularのEDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)ネットワークを採用したのかというものである。同ネットワークの通信速度はおよそ75Kbps〜135Kbpsで、ダイアルアップと比べてそれほど高速ではないオンライン通信を提供する。
Appleの最高財務責任者(CFO)であるPeter Oppenheimer氏によると、同社がiPhoneにEDGE規格を採用したのは、この規格がCingularのより高速な技術であるHSDPA(High-Speed Downlink Packet Access)よりも多くの地域で利用されているからであるという。「もちろんその時代の技術に合わせてわれわれは変化していく」と同氏は述べ、iPhoneが将来的にはより高速なネットワークをサポートすることになるであろうことを示唆した。
Appleで最高執行責任者(COO)のTim Cook氏は、ユーザーはiPhoneのバッテリを交換可能かどうかや同製品の目標売上総利益など、いくつかの質問へのコメントは避けた。しかしCook氏は、第2四半期の決算報告時にはiPhoneの利益目標に関して発表できることがあるだろうとし、製品出荷前の6月にはより具体的な情報を発表する予定だと述べた。
Cisco Systemsが所有するiPhoneの商標をめぐる同社のAppleに対する訴訟に関して、Cook氏は先週広報担当から発表されたAppleの声明と同じものを読み上げた。「われわれはCiscoの訴訟はばかげていると思っている」と同氏は述べた。
経済アナリストらは、AppleのiPhoneの出現によりiPodの売り上げにどのような影響が表れるかに大きな関心を寄せており、消費者の中にiPhoneの発売を待つ人が出てくることで、Appleは第2四半期のiPodの売り上げが減少すると思うかという質問も投げかけられた。Oppenheimer氏はそれを否定し、「現時点でそのようなことを口にするのは時期尚早だ」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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