MicrosoftとNortelのテクノロジを、1つのハードウェアに統合した最初の製品は「UC Integrated Branch」になる。同製品は2007年第4四半期に市場へ投入される予定だ。UC Integrated BranchにはNortelとMicrosoft両社のテクノロジを実装しているため、同製品とMicrosoftの「Office」アプリケーションをつなぐ際、企業顧客は別途ゲートウェイやルーター製品を設置する必要が無くなる。
Nortelで最高技術責任者(CTO)を務めるJohn Roese氏はインタビューの中で、Microsoftとつながりができたことで、すでにNortelのテレフォニー製品の売り上げが増加していると述べている。この数年間、同社のテレフォニー製品は市場シェア全体で見ると3番手に位置している。
Roese氏は「Microsoftのような大企業とパートナーになれてうれしい」と述べる。「(顧客である)大企業に快適な環境を提供できる。われわれが共同で行っている研究開発は、この業界ではどこよりも大規模なものだろう。だから確実に重要なセールスポイントになっている」(Roese氏)
両社は、すでに国際石油企業Royal Dutch Shellなど多数の顧客と契約したと主張している。
ミズーリ州セントルイス近郊に拠点を置く中堅建設会社Fred Weberの最高情報責任者(CIO)Phillip Hagemann氏によると、同社では1年前にCiscoのIPテレフォニーソリューションを導入しようと計画していたが、NortelがMicrosoftと密接に連携する予定であることを知ってからこの計画を考え直したという。
Hagemann氏は、当地で開催されたこの発表会でインタビューに応じ、「われわれのユーザーはMicrosoftの電子メールやメッセージングクライアントに慣れていた」と述べる。「Ciscoは自社独自のクライアントソフトウェアも持っているが、大規模な変更を必要としただろう。Ciscoは自社のソリューションをMicrosoft製品と統合可能だと述べるが、それでもわれわれのIT部門にとって悩みの種になっていただろう。ことわざにもあるように、『時は金なり』だ」(Hagemann氏)
MicrosoftとNortel両社は最終的に、両社の製品をずっと深いレベルまで統合していく意向だ。
Ballmer氏は「プレゼンス情報をExcelのスプレッドシート上のコメント欄に表示することが可能になるかもしれない」と述べ、「こうしたことを実現するために、われわれが深く統合化に取り組む必要がある」と語る。
MicrosoftとNortelのアプライアンスでこうした機能が実現するかできるどうかはまだ不明だ。17日の会見で幹部らが言及していたこうした深い統合化の大部分は、2009年まで登場することはないだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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