Netflixが新しい映画配信サービスについて、具体的な情報を公開した。それによると、この「Watch Now」サービスは、Netflixの全ユーザーに向けて6月より提供開始される計画だ。サービス開始当初は1000タイトルの映画とテレビ番組を対象とするが、少しずつ品数を増やし、将来的にはNetflixのデータベースに登録されている7万本強をカバーする予定だ。サービスは既存の契約者に無料で提供される。視聴可能な時間数は契約プランに応じて異なり、例えば、一度に3枚のDVDをレンタルできる18ドルのプランを利用するユーザーは毎月18時間までオンライン配信サービスを利用できる。
コンテンツは、独自にカスタマイズされたプラグインを利用して、ウェブブラウザに直接配信される。この仕組みではコンテンツを一旦ダウンロードしてから再生するのでなく、ほぼリアルタイムでストリーミングするため、接続環境にもよるが、ユーザーは見たいコンテンツをすぐに視聴できる。New York Timesの報道によれば、今のところ、同サービスはWindowsマシンで稼働するInternet Explorerにしか対応していないようだ。Netflixの最高経営責任者(CEO)のReed Hastings氏は米国時間1月16日午前、CNBCのSquawk Boxに出演し、Watch Nowサービスを「YouTube並みに簡単」で「DVDを見ているかのような品質」と表現した。同社はプレスリリースで3Mbpsの接続環境でDVD品質を実現できるとしている。同社は、ステレオ再生に対応しているか、DVDのようなサラウンドトラックが楽しめるのかには言及していない。
映像がきれいなのであれば、多くの人がこれをPCのモニターでなく、大画面テレビに出力したいと考えるだろう。(テレビ出力端子をもつPCも多いため)解決策はもちろんあるが、NetflixもPCを必要としない視聴方法を検討しているようだ。Hastings氏はプレスリリースで「われわれは今後何年かかけて、映画の取り揃えを拡大するだけでなく、携帯電話やPC、プラズマディスプレイにいたる、インターネットに接続されたすべてのスクリーンに対応する計画だ。はじめにPC画面に対応したのは、これが今のところ、インターネットに接続されたスクリーンとしてベストな選択肢だったからだ」と述べる。
先週開催された「2007 International CES」では多くの会社がIPTVに関する発表を行った。さらに、「Macworld Conference & Expo」ではAppleもIPTVに関連した製品を発表している。2007年はどうやら、メディアデジタル配信の分野にとって、飛躍の年になりそうだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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