ラスベガス発--Dellは今後、コンシューマー向けサービスにも力を注いでいくという。
テキサス州ラウンドロックに本拠を置くDellが、コンシューマー向けサービスをこれまで以上に重要視していく意向だ。その一環として同社は米国時間1月9日、当地で開催のConsumer Electronics Show(CES)で、「Dell DataSafe」というサービスを発表した。コンピュータを買い換えるときに、古いコンピュータからDataSafeのサイトにデータをアップロードしておくと、Dellが新しいコンピュータにデータをコピーしてくれるというサービス。データのコピーは購入後に自分で行うこともできる。
同社で家庭および小規模企業向けグループを担当するシニアバイスプレジデントRo Parra氏は、CESでインタビューに応じ「販売後の問題と販売前の問題の両方を解決するために、手を尽くさねばならない」と述べた。
消息筋によると、DellがユーザーのPCを遠隔地から自動でチューンアップするサービスの発表を検討しているという。
同社の会長Michael Dell氏は基調講演で、ウェブサイトのトラフィック処理方法やローカルネットワークの改善方法を説明するオンラインチュートリアルを設ける予定だと述べた。
ストレージサービスの推進は、Dellの強さに一役買っている。ガジェットは同社の強みになれなかったようだ。同社は、音楽プレーヤーなどの製品に手を出していたが、結局撤退している。例えば、Parra氏は、DellがMP3プレーヤー市場へ復帰する意欲は低いと見ている。しかし、コンシューマサービスはDellの総売上の約15%を占めている。BestBuyが傘下に技術サポート会社Geek Squadを置くなど、そのほかの企業もコンシューマーサービスに着手している。
Dellにとって、DataSafeをはじめとする多くのサービスは、既に提供を行っている法人向けサービスから派生したものである。
Parra氏は、コンシューマサービスの潜在的な市場機会は大きいと説明する。同氏は最近3台のPCを購入したが、古いマシンから新しいマシンへのデータ移動のために人を雇わねばならなかったという。
DataSafeには料金が設定されておらず、コンピュータ購入時にバンドルすることで利用できる。
Dellはこれまで、同社を悩ませてきた多くのカスタマーサービス問題を解決するための取り組みも続けてきた。消費者は、電話待ち時間の長さや部署から部署への電話転送があまりに多いことを不満に思うことが多い。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス