Amazonのホスティングサービスで先週、技術的な障害が発生した。
Amazonが提供するSimple Storage Service (S3)について、同サービスの掲示板では米国時間1月4日から問題点が指摘され始めた。S3は、Amazonがウェブサイトのオーナーとデータストレージ契約を結んで提供するサービス。同サービスの利用者らは、遅さとエラーメッセージについて不満を述べていた。
Amazon Web Servicesビジネス部門関係者は7日、サービス低下について説明した。同関係者によると、サービス低下は既に解決され、アップグレード時に欠陥のあるハードウェアを導入したことが原因だという。
同関係者は「Amazon S3チームは過去数週間、質量ともに急増する需要を満たすべく、大量のハードウェアを追加してきた。残念ながら、基準に満たないマシンが最近発注したハードウェアに含まれていた」と同掲示板に書いている。
Amazon側の書き込みに対する利用者の反応は、説明があったことに満足していたようだった。しかし、同ストレージサービスは99.99%の時間利用が可能だと考えられているため、問題発生時にはサービスレベルの低下に対して不満述べられていた。
ある利用者は「s3に乗り換えて、大量のファイルをサーバに引っ越している。このサービスには高い料金を支払っているし、安定性と信頼性がなければ困る。どこか他の場所にすべてのファイルを引っ越したいとは思わないが、信頼性が得られないならそうするしかないだろう」と問題解決前に述べている。
今回の件は、サービスプロバイダからインターネット経由で提供されるホスティングサービスの問題点を示している。
例えばSalesforce.comなどのアプリケーションプロバイダーは、ごく少数の極端な高負荷に苦慮している。同社では、パフォーマンス障害を利用者に通知するプログラムをセットアップしている。
Amazonは、大規模なビジネスにしようという期待をもって、ウェブサービスを立ち上げているところだ。
S3のサービスについて利用者が不満の声を挙げたのは、先週の問題が初めてではない。
S3は、2006年12月にもパフォーマンス問題を経験している。この時は、1日で問題が解決されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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