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[年始特集:2007]対応ハードが勢ぞろい、さらに激化する次世代DVD戦争 - (page 2)

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 そこで2007年はどうなるのかだが、両陣営の意気込みを見る限りでは、一時期に論議された規格統一という方向性は窺うことはできない。かつてのVHS対ベータの争いのように、どちらかが撤退するまで2つの規格が並存するという方向になりそうだ。

 2006年11月15日に行われた東芝のHD DVDプレイヤーの記者発表会の席上で東芝デジタルメディアネットワーク社長である藤井美英氏の鼻息は荒かった。東芝の予測では民生用次世代DVD市場は2007年度には北米で200万台強、欧州で約100万台、日本で約20万台としている。合計で320万台ほどだ。これが2010年度には北米で約900万台、欧州で約1100万台、日本で約300万台になるとしている。合計で2300万台の市場だ。実に強気な見方である。

 藤井氏はHD DVDにあってBDにない機能が多々あると話す。「インターネット接続によるアドバンストコンテンツはHD DVDだけ、ツインフォーマットディスク、コンビネーションディスク、1枚のディスクにHD DVDとDVDコンテンツを多様な組み合わせで収録しているのもHD DVDだけ」と藤井氏は説明し、「なぜBDは同様の機能を作らないのか」と牽制球を投げた。さらに「2010年には映像のHD化は100%になる。コンテンツの大容量記録にはハードディスクが最適。ストレージは機能やコストによって使い分けるのが重要」と説明した。HD DVDも光ディスクというストレージの選択の1つであるとして、「東芝はハードディスクで世界1位、光ディスクドライブで世界2位、フラッシュメモリで世界2位といずれも世界トップグループ」と豪語する。将来のダウンロードビジネスにも大容量HDDとHD DVDの組み合わせが最適と力強く語った。藤井氏の話からは現行のDVDと互換性があるHD DVDこそ次世代光ディスクの王座は揺るがないとも見える。

 一方のBlu-ray Disc陣営はそのメリットをどのように考えているのだろうか。2006年12月8日に行われた松下電器産業の記者懇談会で、松下電器産業パナソニックマーケティング副本部長の平原重信が語ったところによると、「現状で2層ディスクに対応した機器を発売しているのは松下だけ。過去のアカデミー賞の映画作品を見ると大半が2時間を越える大作ばかりだ。このアカデミー賞作品を1枚のディスクに収録するとなると2層式ディスクは必要不可欠。その点で松下電器のブルーレイ技術の優秀さは誰がみても明らか」と説明し、「かつてVHSとベータがメディアの録画時間の長さで決着がついたように次世代光ディスクも録画時間の長さが勝負を分けるはず」と余裕の表情で語った。対HD DVDを意識した発言ではあるが、同じブルーレイ陣営でも2層ディスクに対応できていないソニーに対しても松下の優位性をアピールした形となった。

 さらに、中国の情報産業部(MII)は国内の次世代DVD標準規格としてEVD(Enhanced Versatile Disc)方式を推奨しているなど次世代DVDの新たな規格の話しも出ている昨今だが、世界の趨勢はHD DVDとブルーレイに集約される。一部の評論家などには「HD DVDとブルーレイの両方が利用できるコンパーチブル機器が発売されて、規格争いは収束するだろう」との意見もあるが、このような機器の発売は当分先になるだろう。HD DVDとBDの対決はまだ始まったばかり。両陣営の争いは2007年中には決着はつきそうにもない。

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