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デザインから見るデジタルプロダクツ--第3回:ウィルコム「9(nine)」携帯電話 - (page 3)

インタビュー・文:木村早苗2006年12月22日 21時23分
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W-SIMが広げる端末デザインの可能性

--完成までどのくらいの期間がかかりましたか?

田尻 1年くらいですね。W-SIMは、機能面と端末面を切り離して考えられるので、通常の端末より開発期間を短縮できるのが強みなんです。

--お話をお聞きしていると今後W-SIMは、通信ビジネス全般においてさまざまな面に影響を与えそうな技術ですね。

堀田 ええ。半年後に端末が0円になるような、今のビジネス構造とは違った流れを作れると思うんです。ユーザーは昔買ったモデルを5年後にも使えるし、W-SIMを入れ替えするだけで、気分に合わせて端末を使い分けられる。この携帯の領域を超える可能性には私自身もワクワクしていますし、今後も期待していただけるんじゃないでしょうか。他では真似できないことだと思いますし。

--ユーザーとしてもうれしい話ですね。

田尻 通話品質の進化にもカードを変えるだけで対応できますからね。もちろん昔のカードも使えるので、ユーザーにも負担が少なくむだのない仕組みなんですよ。

堀田 デザイナーとして言えば、半年後に0円や1円で売られてしまうようなプロダクトのデザインをするのは、切ないし悲しいものなんです。ビジネスの構造上仕方ないとは思うんですが、物やデザインの価値はもっと別にある気がします。ですから、W-SIMなら端末としての価値を保ちつつ、きちんとビジネスとしても成り立たせることができるんじゃないかと。

待ち受け画面 独自の待ち受け画面は、羊羹、茄子、葡萄など食べ物の名前を付けた色味のものを用意。絵柄はなく色一色のみというシンプルさ

--ウィルコムなら全モデルの端末がずっと使えるということですよね。

堀田 そうです。ですから定番になるデザイン作りを心がけています。9(nine)のようなシンプルな端末がある一方で、「nico.」のように雑貨テイストなデザイン手がけています。こういったポップなデザインでも3年後も「かわいい」と思ってもらえるような普遍的なもの作っていきたいですね。“流行に左右されない”のとは少し違いますが、流行を取り入れながら、筋の通ったデザインをしていきたいです。

--今後の端末でやってみたいデザインはありますか?

田尻 W-SIMはどんなものでも携帯電話になる、というのがコンセプト1つなので、プラモデルみたいに自分で作れる携帯なんていいですね。ラジコンに乗せる、なんてのものもいいな。

堀田 私も携帯の領域に捕らわれない物を作りたいですね。ヘッドフォンとか、マッサージチェアとかW-SIMのスロットさえ付けば、携帯として使えるものって事欠かないんですよ。デザインって、使う時にウキウキしたり、ボロボロになっても使いたいと思わせることが重要だと思うんです。そんな風にユーザーの感覚を刺激するような物づくりをしたい。心の琴線に触れるような気になる物がデザインできたら、それが最高ですね。

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