diggは、マーケティング担当者に依頼されてねつ造記事を発信するユーザーを厳重に取り締まり続けている。先ごろも、報酬を受け取る代わりにある会社の記事を投稿したユーザーのアカウントを削除している。
ニュースアグリげーションサイトのdiggでアカウントを削除されたのは、同サイトで非常に高い評価を受けてきたKarim Yergaliyevさん。diggの広報担当David Fonkalsrud氏は、Yergaliyevさんがサービス利用規約に違反したため、サイトから追放されていたことを正式に認めた。だが数日後、Yergaliyevさんが違反行為を認めて謝罪し、このような行為を繰り返さないことを約束したため、同氏のアカウントは復活したという。
19歳のYergaliyevさんはCNET News.comのインタビューに応じ、「週2〜3回はマーケティング担当者から、製品やサービスを宣伝しないかという問い合わせを受ける。こうした提案をこれまでは絶対に受けなかったが、JetNumbersから問い合わせがあった週は、ある女の子との出会いがあって有頂天になっていた。どんなことでも引き受けてしまうような心理状態だった」とYergaliyevさん。
JetNumbersは、国内の電話番号に着信したコールを海外に転送するサービスを30カ国以上で展開している。JetNumbersの業務開発マネージャーNathan Schorr氏によると、diggで「Supernova17」と名乗っていたYergaliyevさんに最初に接触したときは、金銭の支払いと、JetNumberのシステムを使った通話を無料にすることを申し出たという。Schorr氏によると、Yergaliyevさんは現金の受け取りは辞退したという。
Diggの最高経営責任者(CEO)Jay Adelson氏は12月に行われたインタビューのなかで、マーケティング担当者らがdiggを利用して「意図的に」自社の評価を引き上げようとしていると述べていた。
diggでは、読者が投票で記事の価値を決めている。読者は記事が気に入れば「digg(投票)」ボタンを押し、気に入らなければ「bury it(ボツ)」ボタンを押す。人気の高い記事はサイトのフロントページに表示される。同サイトのデザインは米国時間12月18日に刷新されている。ねつ造記事はdiggの信頼性を失墜させる可能性がある、と同社は懸念する。
同社では、アカウントを削除するなどして、やらせ投稿への対策に乗り出している。
Schorr氏は、diggの規定に違反したのは不注意だったと主張している。同氏は、電子メールでYergaliyevさんに提案を持ちかけるまで、diggのことはほとんど聞いたことがなかったという。ただ同氏には、影響力の強いdiggユーザーを30人ほど検索し、Yergaliyevさんに持ちかけたのと同じ提案を行うだけの知識はあった。Yergaliyevさんによると、この提案に反応したのは自分だけだったという。同氏は、「引っかかったのは自分1人だったと思う」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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