「総合セキュリティソフト」であるカスペルスキー6.0が検出するのは、もちろんウイルスだけではない。スパイウェア対策もカスペルスキー6.0の強みのひとつだ。
最近は、パソコン自身に格納されているIDやパスワードを盗み出す不正ツールや、キーボードから入力されたキーを転送するキーロガー、ファイル共有ソフトに代表される特定ソフトウェアに寄生するウイルスなど、悪意を持ったソフトウェアが多数存在する。特に不正侵入の支援機能を持つソフトウェアは増加の傾向があり、これがサイバー犯罪の増加原因となっている。
これは海外だけの問題ではなく、国内でも手数料の安いオンラインバンキングの普及や、オンラインショッピングの一般化で、サービスの利用者が被害に遭うケースが発生している。悪意を持ったソフトウェアは、一般的に「マルウェア」と呼ばれるが、カスペルスキー6.0はこのマルウェアも検知してくれる。
また、カスペルスキー6.0は、圧縮されたファイルの中にあるマルウェアのプログラム自身はもちろん、モジュール、スクリプトなども、強力に検知する。従来のウイルス対策ソフトやセキュリティ統合ソフトでも、圧縮されたファイルの中に潜んでいるウイルスは検知することができたが、モジュール、スクリプトまではサポートしていないことが多いのだ。
さらに、今回私が検証したWindows OS以外のOS(今回の場合、具体的にはsolaris)で稼動するトロイの木馬も検知したのには驚いた。Windows環境に他OS向けのマルウェアがあっても無意味に思われるかもしれないが、実は他のOSで稼動するマルウェアが、Windows上でも稼動する、というケースもあるのだ。
カスペルスキー6.0は、数多く存在するマルウェアに対しても、高いレベルで警告を出しているのである。このようなマルウェアによる脅威は、万が一、自分のマシンが不正アクセスされ、他システムを攻撃するために不正なプログラムを持ち込まれた場合を考えると、未然にカスペルスキー6.0が検知してくれることはありがたい。
今回、検証して感じたのが、カスペルスキー6.0の「ウイルスに対する厳しさ」である。もちろん普段から私の環境にも他のウイルス対策ソフトは導入しているが、いままでのソフトでスキャン(走査)して、何も検知されなかったあとで、カスペルスキー6.0をPCにインストールしてスキャンすると、マルウェアが多数発見された。
ウイルスを検出する機能は、他のウイルス対策ソフトウェアでも当然搭載されているので、ウイルス自体は見つからなかったのだが、脆弱性を調べる仕事をしている関係でこっそり所有しているマルウェアまで見つけ出してくれた。
これまで使っていたウイルス対策ソフトでは、隠し持っていても何も反応がなかったのに、カスペルスキー6.0は見逃してはくれなかったわけだ。このマルウェアの検知能力の高さは、他のウイルス対策ソフトから乗り換えた時に、特に実感できるだろう。
この、不正ツールへの検出能力の高さは、実際に自分の環境で試してみるのがいちばんわかりやすい。ジャストシステムのホームページから、試用版をダウンロードして試してみるといいだろう。試用版といえども、期限制限があるだけで、性能は製品版と同じだ。未知のウイルスを検知するカスペルスキー6.0固有の「プロアクティブディフェンス」機能なども搭載しているので、従来のウイルス対策ソフトとの差を実感することができるだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」