再編問題に揺れるヤフー、幹部2名が退職へ - (page 2)

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2006年12月06日 13時19分

 Semel氏は声明の中で、「インターネットは急速な成長、進化を遂げている。われわれは5年前と同様、この転換の時代のリーダーとなるべくYahooの再編を行う」と語った。

 Rosensweig氏は、約5年前にYahooに入社したが、それ以前はNews.comを運営するCNET Networksでプレジデントを務めていた。

 元ABC幹部のBraun氏も、同じく映画製作会社出身の幹部であるSemel氏(元Warner Brothers CEO)に採用された。Braun氏のYahooでの在職期間は困難の連続だった。それを裏付ける事実として、同氏の退職は以前から頻繁に噂されていた。また、同氏はシリコンバレーのハイテク企業の文化になじめず、Yahooを巨大なエンターテインメント企業に転換できなかった、との不満の声も上がっていた。

 こうした経緯の末、Braun氏の退職は明らかになったが、まだ正式な文書は発表されていない。

 現在Yahooは、オンライン広告費をめぐり、GoogleやMicrosoftと熾烈な競争を展開している。新体制に変わったことで、社内の変革のスピードが加速されるだろう。

 今回のYahooの改革は、11月に外部に流出した、同社のある幹部の社内メモに記されている包括的な提案の内容と似ている。

 シニアバイスプレジデントのBrad Garlinghouse氏は、「Peanut Butter Manifesto」という文書の中で、「(Yahooは)まるでパンにピーナツバターを塗るように、資源をあまりに広く薄く伸ばしすぎた」と述べている。同氏は、Yahooは「集中的かつ首尾一貫したビジョン」「所有と責任の明確性」「決断力」に欠けているとし、大幅な組織再編と最大で20%の人員削減を提案した。

 ドットコム不況の後、検索市場における主導権をGoogleに譲ったYahooは、2006年も数々の苦難に見舞われた。例としては、Googleとの差を縮めるべく計画された新たな広告プラットフォームの開発の遅れや、広告売り上げの減少を原因とする第3四半期の減益などが挙げられる。

 また、最近Yahooを退職したその他の幹部としては、同社のスポーツ、映画製作部門を担当していたDavid Katz氏、Yahoo Publishing Network GroupのシニアバイスプレジデントBill Demas氏、さらに同ゼネラルマネージャーのWill Johnson氏などが挙げられる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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