Yahooは米国時間11月30日、新サービス「Mixd」を投入し、成長する携帯ソーシャルネットワーキング(SNS)に参入した。
ただし、Mixdは従来の意味のSNSとはやや異なる。同サービスでは、MySpace式のプロファイルを作成することも、友人リストを拡張し、その見栄えを良くするようなことはできない。むしろ、パーティー好きのための人集めの場だといえる。Yahooのサービスを使ってMixer(飲み会やパーティーなどの集まり)に参加する友人を集め、テキストや写真のメッセージを使ってコーディネートする、という使い方だ。
YahooのAdvanced Products Groupに所属するScott Gatz氏によると、Mixdは、テキストメッセージングサービスを既に積極的に活用している社交的な若者向けに考えられているという。同氏は、「携帯電話は彼らにとって体の一部のようなものだ。切っても切れない関係にある」と語っている。
しかし、従来のテキストメッセージングサービスには制限がある。Gatz氏は、「相手が1人に決まっているときは良いが、『全員とやりとりする』という概念がない」と加えた。Mixdは、パーティー、飲み会、研究会、スポーツ観戦ツアーなどの企画運営の簡略化を目指している。
一度「Mixer」を作れば、そのグループのメンバー(Yahooアカウントは不要)はテキストと写真の両方のフォーマットでメッセージを交換できるようになり、そのMixer全体のログが関連ウェブページで公開される。
Gatz氏は、「基本は、イベントを中心に集まるグループがモバイルメッセージングとメディア共有を行うためのアプリケーションだ」と語っている。同氏は、携帯電話事業者が課金する通常のテキストメッセージングパッケージ以外のコストは一切発生しないこと、そしてさらに、参加には携帯Webサービス利用プランやカメラ付き携帯電話(ただし後者については利用が推奨されている)も必要ないことを強調した。
携帯電話によるSNSは、これまでは主にHelioやBoostなどの若者指向の携帯電話事業者が扱っていた。また、携帯音楽サービスや携帯ポッドキャストなどの携帯電話生まれの各種メディア同様、これもまだ誕生したばかりで今後の熟成が必要とされている。
Gatz氏は、Advanced Products Groupが手がける多くの取り組みのように、MixdがYahooにとってまだ実験段階のものであることを認めている。「学ぶこと、そして継続的に革新させることを目標に、新しい技術、新しいサービス、新しいものをいろいろと試している。そして、なかには成功するアイデアもいくつかある。Mixdは、単にそのようなアイデアの1つに過ぎない」という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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