しかし、18日の夜にはそのような話は聞かれなかった。実際、筆者が話をした限りでは、購入したWiiを転売しそうな人はいなかった。
公正な立場で言うならば、米国へのWiiの供給量は需要を満たしているように思える。一方のPS3は、当初から供給不足で、これがその価格を一部で千ドル単位にまで急騰させた。対照的に、予約注文されたWiiのeBayでの取引額は18日現在約500ドルだが、既にマシンが250ドルで発売されているため、落札額は確実に下がるだろう。
18日にWiiの順番待ちの列に並んでいたRebecca Livengoodさん(カリフォルニア州ノーウォーク在住、21歳)は、深夜のPS3発売時に全米で発生したさまざまな暴力事件に言及し、「PS3は購入するけれど、命をかけてまで欲しくはない」と語った。
Chad Cartさん(カリフォルニア州バーバンク在住、26歳)は、「(ファミコンを)購入した1986年以来、任天堂のものはすべて大好きだ。でも、(順番待ちをしていることは)信じられないし、自分はこれまで一度もしたことがなかった」と語った。
Cartさんと、一緒に来た友人は、Wiiを購入しても転売せず必ず自分たちで楽しむという。
Wiiの発売パーティーは、双方向性の面でも高得点をあげた。任天堂は、ゲームマニアが夜通し楽しめるようWiiを何台も用意していた。ただ残念ながら、これらのWiiも、夜通し各種イベントが予定されていたステージも、順番を待っている人たちには楽しめない距離にあった。
Cartさんは、「Wiiが入手できないのだったら、(ステージを見れないことに)がっかりしただろう。だが、Wiiは手にはいるし、とにかく今晩の発売イベントに立ち会えればいい」と語っている。
しかし、順番待ちをしているCartさんなどには、Segwayに乗った2人が薄型テレビとWiiを持ってUniversal CityWalkを巡回していた。彼らは順番待ちのグループに近づくと、(快適かどうかはともかく)ゲームマニアたちに各種ゲームと革新的なWiiのモーションセンサーコントローラをその場で試させていた。
また、Wiiの発売イベントに集まった人の数は、少なくともブランドに対する純粋な忠誠心においてはPS3のそれを上回っていた。
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