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ベンチャーキャピタルは「もの言う株主」より「働く株主」であれ - (page 2)

永井美智子(編集部)、田中誠2006年11月02日 08時00分
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勝屋:カカクコムは今でこそ東京証券取引所市場第一部に上場している大きな会社ですが、まだ小さかった頃のカカクコムに投資をされたのはどういう経緯によるものなんですか。

穐田:私がジャフコに在籍していた1995年頃から探していたモデルに近い企業でした。創業者の槇野(光昭)さんと話をしていて、このサービスは万人に受け入れられるし、世の中のためになると思いました。個人的にもこのサービスを1人でも多くの方に広めたいという気持ちがあったのでったので、強い思い入れを持って投資を決めました。

石部:企業の評価としては、今、穐田君が言ったように、成長性はあるし、ユーザーを多く集められると感じていました。ただ当時は、35億円のファンドの中の8億円をカカクコムに投資しようとしていましたから、ポートフォリオを考えた時に大丈夫かという話はありました。1カ月くらいは議論していましたね。

勝屋:その後、穐田さんが経営者として入ることになったわけですよね。ためらいはなかったですか。

穐田:それは別にないですね。その前から非常勤の取締役をしていたので、課題も含めて槇野さんと様々な話をしていました。自分が社長ならこうするというシミュレーションもできていましたし、難しい話ではなかったですね。

勝屋:カカクコムをさらに大きくするために、どんな施策を考えたんですか。

穐田:収益源の多角化と人材の強化です。ページビューやユーザー数は相応にあるものの、収益源が協賛広告だけだったので、不安定な状態でしたね。

 サイトの成長に合わせてサーバなどの費用が増加する一方、収益はそれに比例しては伸びない構造でした。そこで、サイトの力を活かした新しい収益源を生みだせないかと、いくつか新規事業を立ち上げました。収益を上げては人材採用をすることの繰り返しでしたね。

勝屋:その後、2004年にはフォートラベルを12億5000万円で買収しましたね。

穐田:当時、カカクコムとして次の事業の柱を育てようと考えた際に、「食」と「旅」に注目しました。家電などの分野では既にナンバー1サイトになっていましたが、サービスジャンルを拡げなければユーザーの数や来訪頻度を増やすのは難しい。食と旅はインターネットとの相性もいいし、市場も大きいので、この2つのジャンルを強化することにしました。

 当時、旅行に関して既に自社サービスを準備していましたが、素晴らしいサイトを発見して、「消費者側に立った旅行サービスを僕らはやりたいんです」と先方の社長(津田全泰氏)と話を始めました。最初は「何か一緒にやれませんか」という話だったんですが、すぐに「一緒になりましょう」ということになって、買収に至ったというのが経緯です。

勝屋:今、フォートラベルの事業はどれくらいの規模になっているんですか。

穐田:月間のユーザー数が200万人、ページビューが2600万ページビューくらいですね。

カカクコム取締役相談役
穐田誉輝

1993年青山学院大学経済学部卒業後、ジャフコ入社。ベンチャー企業への投資・育成業務、市場調査業務等を担当。1996年ジャック(現カーチス)に入社。1999年アイシーピーを設立し、代表取締役に就任。日本初の本格ハンズオン型ベンチャーキャピタルとして35億円のファンドを設立。2000年カカクコム取締役、2001年代表取締役に就任。2006年6月取締役相談役に就任。

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