PCレスでも楽しめるデジタルオーディオ--ソニーの「ネットジューク NAS-M70HD」 +「ウォークマン NW-S703F」 - (page 2)

独立スピーカーとアンプでコンポならではの高音質

　そのほかにもPCではかなわない点がある。それは音質の良さだ。まず、高音質ソフトドームトゥイーターとアルミコーンウーファーを搭載したスピーカーは、CD音源はもちろんのこと、圧縮データであるHDDに貯め込んだ楽曲もクリアな音質で再現してくれる。また、デジタルアンプによる音声信号のフルデジタル処理で音質劣化は最小限に抑えられる。ポータブルデジタルオーディオで聴いているときと同じデータとは思えない音質で再現される。さすがに、音楽再生専用マシンと感心させられる実力である。

ウォークマンNW-S703Fとの親和性も抜群

　コンポのHDDに貯め込んだ楽曲は、対応したウォークマンに転送することが可能だ。とくに今回使用するNW-S703Fなら、USBケーブル接続だけでなく、専用スタンド（別売り）を使えば、クレードル感覚で簡単に接続することも可能だ。

　ウォークマンには、最大約50倍の転送速度で転送できる。ウォークマンとコンポの接続の確認ができたら、リモコンもしくは本体の転送ボタンを押すだけで、転送ができるので、誰でも簡単に扱える。また、メモリースティックDuoスロットも搭載しており、こちらへも楽曲の転送も行える。音楽ケータイやPSPで音楽を楽しむ人には朗報だ。

　実際に、転送してみたのだが、転送速度の速さはもちろんのこと、簡単に操作できる点はかなりの好印象。「SonicStage」がダメということはまったくないが、PCを使えたとしても、確実にコンポ優先になるのは間違いないだろう。

　NW-S703Fは、楽曲情報以外にもジャケット情報が転送される。ジャケットを表示するには、小さいディスプレイだが、高精細なカラー有機ELディスプレイのおかげで、くっきりと表示されている。残念なのは、NW-S703FはWMAやAACに対応しているが、NAS-M70HDは対応していない点だ。せっかく、親和性の高い2機種なだけに、対応しているファイル形式は同じにして欲しいところである。