デジタルオーディオの最大の長所でもあり、短所でもあるのが、PCを必要としている点だ。長所としては、高速転送や大容量による大量な楽曲の管理、プレイリストの作成などが挙げられる。短所としては、一部の商品を除いてPCなしで楽曲の転送を行うことができない点や自宅での楽曲再生がPCのスピーカーなどになってしまう点である。
そこで長所を残しつつ、短所を解消する方法として提案されているのが、ネット対応のHDD搭載モデルのミニコンポだ。「ネットジューク NAS-M70HD」は、80Gバイトの大容量HDDを搭載しており、最大4万曲を収録できる。CDからの楽曲転送はもちろんのこと、MDやFMラジオ、ネットからの音楽ダウンロードにも対応。PCでできることは、ほぼ踏襲している。
HDDには約35万アルバムタイトルを収録しており、取り込んだ楽曲は、すべて自動的にタイトル情報が付けられる。曲情報の入っていないMDなどのアナログ楽曲からも波形データから曲を識別しタイトル入力が可能だ。これは、Hi-MDウォークマン+「SonicStage Ver.3.4」の組み合わせでも搭載されていた機能だが、MDとCDをメインメディアとしているコンポユーザーにとっては、もっとも乗り換えしやすい機能のひとつである。最新のデータは、インターネット経由で取得され、新譜でも曲タイトルが取得される。
前述したが、インターネット経由で、音楽ダウンロードサイト「more(モーラ)」に接続されている「エニーミュージック」により、豊富なタイトルから高音質の楽曲を視聴、購入も可能。エニーミュージックよりダウンロードした楽曲には、ジャケット写真も自動に登録され、楽曲再生時には表示される。
と、ここまでの機能で、PCができること以上のことが可能であることがわかると思う。さらに、それらの機能がリモコンの簡単操作で行えるので、利便性はPCをはるかに凌駕しているわけである。
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