ハイブリッドダブレコ機能は、AQUOSファミリンクの独自機能である。この機能を使えば、本機内蔵チューナーに加え、AQUOSのデジタル放送チューナーのi.LINK出力を利用して、デジタル放送2番組をダブル録画が可能になる。このために、本機とAQUOS間を、HDMI接続とi.LINK(TS)接続する必要がある。番組の録画データはi.LINKで送られ、電源の制御などはHDMIで行われるしくみだ。
ハイブリッドダブレコ機能に対応するテレビは、今年の9月より発売されるAQUOS Gシリーズ32V型以上のテレビ。それ以前のAQUOSでも、ダブル録画は一応可能だが、テレビと本機で同じi.LINK予約をする必要があるなど、実用的ではないだろう。
ダブル予約の操作は簡単だ。本機のEPGで予約を行い、同時にテレビのEPGで「i.LINK予約」をすれば、同じ時間帯の番組をダブル予約できる。本機では、内蔵チューナーの録画とi.LINK入力録画を平行して行えるため、このようなダブル録画が実現できる。ただし、ダブル予約の予約状況を一覧にして確認することはできない。このため、まず本機側で予約を行い、予約が重なったらテレビに切り替えてi.LINK予約するという使い方が良いだろう。
HDMIコントロールは、HDMIケーブルで、本機とテレビやAVアンプを接続してコントロールできる機能だ。しくみはビエラリンクとほぼ同じ機能といえるだろう。HDMI1.2a規格ではCEC(Consumer Electronics Control)という家電機器の制御規格が定められている。HDMIコントロールは、このCECコマンドを使った制御機能で、ビエラリンクもCECを使用している。CECには電源や入力切り替えなど制御する各社共通の汎用コマンドと、メーカーが独自に定義できるオプションのベンダーコマンドがあり、本機のHDMIコントロールでは両方のコマンドを活用している。
対応テレビは、今年の9月より発売されるAQUOS Gシリーズ32V型以上のテレビ。AVアンプはシアターラックシステムAN-ACY1/X1のみとなる。
HDMIコントロールはとても便利だ。テレビ視聴中にファミリモコンの録画ボタンを押すだけで、本機が約3秒で瞬間起動し、本機のチューナーが視聴中のチャンネルに切り替わり、録画が開始される。録画モードは最後にセットされたモードになる仕様だ。なお、一発起動は30Wの待機電力が必要になるが、初期設定で使用後2時間限りの瞬間起動も指定できるので実用になるだろう。瞬間起動がオフだと1.0Wの省電力になるが、起動に約30秒必要だ。
ファミリモコンの再生ボタンを押すだけで、テレビの入力が外部に切り替わり、今録った番組が見られる。また、ファミリモコンをレコーダーポジションに切り替えると、テレビが外部入力に切り替わるだけでなく、本機の電源も自動でオンになる。
さらに、本機の再生タイトル(TSモード録画のみ)の番組ジャンルによって、映画や音楽ニュースなどAVアンプのサラウンドモードが自動で切り替わる。またAQUOS で初期設定をしていれば、HDMI経由でテレビの初期設定データを本機に読み込んで一発設定することも可能だ。サラウンド制御とテレビ設定の転送は、ベンダーコマンドを使ったファミリンクだけの機能となっている。
今までのレコーダーにリンク機能を追加したために、機能の割り当てなどに未整理な部分を感じる。また、制御できるAVアンプが、シアターラック内蔵のアンプのみでは選択肢が少なすぎる。といった課題はあるものの、リモコン中心の操作は家電的で判りやすい。最近のテレビは外部入力が多いので、入力の自動切り替えだけでも便利に感じられるだろう。
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