本機はシャープのデジタルハイビジョンレコーダーの中級モデルである。後に解説する「ファミリンク」機能が大きな特徴といえるが、基本はオーソドックスなハイビジョン対応のデジタルレコーダーに仕上がっている。
地上、BS、110度CSデジタルチューナー×1基+地上アナログチューナー×1基を備え、400GバイトのHDDにデジタル放送をハイビジョン画質のままTS(ストリーム)録画できる。DVDドライブはDVD-RW/-R DL記録のみと対応メディアは少なめだが、DVD-RのVR(CPRM)記録も可能なので、デジタル放送のDVD保存で困ることはないだろう。なお、DVD-R DL記録はビデオモードのみとなる。再生はDVD-RW/-Rのほか、DVD-RAMとDVD+RW、+Rまでサポートする再生マルチタイプだ。
デジタル放送のEPGは、同社の液晶テレビ「AQUOS」と同じハイビジョン表示の高解像度な番組表を搭載している。テレビ覧方式ではなく、縦に6チャンネル、横に6時間を配したグリッド方式を採用。一覧性が高いのが本方式のメリットといえる。検索機能はシンプルだが、サイマル放送(別チャンネルで同局の番組を放送)をまとめて表示できたり、好きな番組ジャンルを強調表示できるなど、見やすさに工夫が感じられる。小型テレビと接続する場合は、初期設定でSD(アナログ放送解像度)表示のEPGを選ぶこともでき、このEPGは3チャンネル×3時間表示になる。
動画サムネイル付きの再生リストなど、GUIも従来機のスタイルを継承している。時間指定のダビング予約や、消去する番組の候補を教えてくれる「おすすめ消去リスト」、録画番組をフォルダ的に整理できる「グループ機能」など、シャープらしいアイデア機能が使いやすい。
BML(データ放送を記述するプログラム言語)で作られた、グラフィカルなヘルプ機能もフレンドリーだ。録画番組の削除のしかたも解説されるなど、内容がバージョンアップされている。ネット予約や自動録画機能などの新機軸は採用されていないが、ビデオデッキ的な親しみやすさが魅力といえるだろう。
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