本製品は、自宅のテレビを外出先で観るための環境を構築できる、いわゆるロケーションフリー型の製品である。以前紹介したSlingBoxや、Skypeを利用して外出先でテレビを観られる「どこでもTV for Skype」の競合に当たる。
前回のSlingBoxは、製品本体にTVチューナーが内蔵されており、ここにアクセスすることでテレビを視聴できた。SlingBoxとLAN上のPCは、純粋にサーバとクライアントという関係であった。
今回の「MY-IPTV Anywhere」はソフトウェアの形態で提供されており、Slingboxのようなハードウェアは付属しない。本製品では、LAN上の特定のPCにサーバソフトをインストールし、そこにほかのPCが番組を見に行く仕組みになっている。つまり、LAN上のPCの1台がサーバ、残りのPCがクライアントとなるわけだ。
なお、本製品にはチューナーは付属せず、別途用意する必要がある。PCにもともとチューナーが付属していればまったく問題ないが、そうでない場合はチューナー製品を併せて購入する必要があり、価格的にも費用的にもややハードルが高い。
ちなみに、本製品では「ソフトウェアエンコード」型のチューナー付ビデオキャプチャカードが推奨されているが、筆者が試した限りでは、ハードウェアエンコードの製品もきちんと動作した。ただしメーカーのサポート外となるのでくれぐれも注意したい。
また、サーバとなるPCの要求スペックは高く、Pentium4の2.0GHz以上が推奨となっている。従って、古いPCをサーバに転用し、常時起動させておくのは現実的ではない。本製品では録画およびDVDへの記録といった機能も備えているので、その点からも極力新しいPCを用いたほうがよさそうだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス