本製品の特徴は、何と言ってもLISMOに対応したミュージック機能だ。ミュージックケータイと名乗るからには、専用のミュージックプレーヤー、中でもiPod+iTunesの組み合わせと比較した場合、使い勝手はどのように異なるのだろうか。この章では本製品を純粋にミュージックプレーヤーとしてレビューしてみたい。
W44Tで曲を聴くには、メニューから「au Music Player」を選択するか、サイドボタンの長押しで起動する。ライブラリが表示されるので、プレイリストを選ぶか、アーティストまたはアルバム一覧から曲を選択すれば、再生が開始される。ほかの操作をしながらバックグラウンドで動作させることができるので、たとえばPCサイトビューアーでウェブをみながら曲を楽しむことも可能だ。
本製品には1Gバイトのメモリを内蔵しており、1曲1.5Mバイトとして単純計算で500曲以上を保管しておける。4Gバイトのハードディスクを搭載した本製品の前モデル「W41T」よりは少ないが、現実的にはこれだけの曲数があれば十分だろう。ちなみに、スロットに増設したminiSDカードに曲を保存してサブの記憶領域とすることはできない。
連続再生時間が19時間(後述のBluetoothレシーバーの利用時は14時間)というのは、一般的な音楽プレーヤーと比較しても余裕があるほうだ。ちなみにiPod nanoの場合、連続再生時間は公称14時間であり、サードパーティ製のBluetooth製品を接続した場合はそれを下回ってしまう。今回は実測テストは行っていないが、メーカー公称値だけで比較するならば、本製品のほうが長時間の再生が可能ということになる。
本製品に曲を登録するには、付属のユーティリティ「au Music Port」を使ってパソコンから転送するか、EZ Musicから着うたフルをダウンロード購入する。端末だけで曲をダウンロード購入できるのは、一般的な音楽プレーヤーにはないメリットだ。なお、本製品に保存する曲のビットレートは48kbps(HE-AAC)が上限となるため、一般的な音楽プレーヤーに比べて音質はよくないが、そのぶん多くの曲を保存しておくことができる。
パソコン側にインストールされる「au Music Port」とは、USBで通信を行う。初回の端末認証がややわずらわしいが、それが終わるとiTunesライクな画面が立ち上がる。メイン画面では曲が一覧できるほか、プレイリストの作成や、レートの設定ができる。このほかにもCDDBと連携して曲名やアルバム画像の取得が行えるなど、iTunesと非常によく似た機能を持つので、iTunesユーザーはすぐに使いこなせるだろう。iTunesと同様、プレーヤーと連携しないスタンドアロンな状態での利用も可能だ。
「au Music Port」に曲を取り込むには3通りの方法がある。1つ目はLISMO Music Storeからの直接購入、2つ目は着うたフルのバックアップ、もう1つはCDからのインポートだ。iTunesと比較して決定的に異なっているのは、MP3ファイルを読み込むことができず、必ずオリジナルのCDからでないとインポートできないことだ。そのため、iTunesの登録曲をそのまま移行することはできない。もしiTunesからの乗換えをする場合は、この点が大きなネックになるだろう。
逆に言うと、これから手持ちのCDのライブラリ化を行おうと考えているユーザーは、iTunesではなくau Music Portを選択する価値は十分にあるだろう。
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