AOLを傘下に持つTime Warnerは米国時間8月2日、オンライン広告の売り上げを伸ばすために、高速インターネット利用者に電子メールなどの同社ウェブサービスを無料で提供する予定であることを発表した。
「これはAOLがブロードバンド利用とオンライン広告の爆発的成長に乗じるための次の必然的な一歩である」とTime Warnerのプレジデント兼最高執行責任者(COO)であるJeff Bewkes氏は述べている。
AOLの転換は9月初めに完了する見込みである。無料で提供されるサービスには電子メール、インスタントメッセージング、無制限の着信通話が可能でセキュリティ機能を備えた市内電話サービスが含まれる。AOLは、ダイヤルアップインターネット接続を提供し続けるが、同サービスを積極的に販売し続けるつもりはないと述べている。
この動きにより、ダイヤルアップを主力とする米国最大のISPであるAOLは、無料コンテンツやコミュニケーションの提供を専門とするYahooスタイルのメディアポータルにさらに近づくことになるであろう。この数年にわたり、AOLは加入者の減退による損失を食い止めようとするなかで、資源をウェブに推移させ、魅力的なオンライン広告市場を利用しようとしている。
AOLが世界中のGoogleやYahooに追いつくために自己改革を試みたのは、これが初めてのことではない。
「AOLは利用者が(インターネットに)ダイヤルアップではなくブロードバンド経由で接続するようになるにつれ、どのように進化すべきかについて、少なくとも4回の見直しを経ている」とJupiterResearchのJoe Laszlo氏は言う。
「AOLのコア戦略は依然としてダイヤルアップである。しかし(ダイヤルアップは)明らかに衰退しているため、同社はブロードバンド世界に関与し続ける方法を探す必要がある」と同氏は述べている。「より長期的な戦略としてAOLは、サブスクリプション収入のほかにも副収入を得るメディア会社を目指している」(Laszlo氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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