燃料消費、速度、タイヤ圧などといった諸要素をモニターし、そのデータを技術者が「Pi」と呼ばれる最先端の専用アプリケーションに入力していく。このアプリケーションの概念は、たとえば、安全性であればオーバーヒートしていないかどうか、パフォーマンスでいえば車が可能な限り最高の性能を発揮しているかどうか、戦略面では最終ラップまで走れる十分な量を残しつつ速度に影響が出る余分な燃料は積まれていないかどうかといったことを確認しながら、各データを評価していくことにある。
レーシングカーからの無線データは1台のテレメトリーサーバに受信され、Piアプリケーションに入力される。それから、Weiss氏の説明によれば、関連の専用サブアプリケーションによって、クルーは、このPiのアプリケーションファイルを各自が持つ個々のノートPCで共有することができる。
さて、こういった流れの間、車から指令センターに無線でデータが送信されるために、どのチームも、競争相手のチームによってデータを盗まれないかという点について、ある程度心配する必要がある。
なぜかといえば、接続環境がオープンだからなのだと、Weiss氏は言う。事実、Champ Carのウェブサイトにあるアプリケーション「Race Director」を利用すれば、レースファンが自宅でこういったデータのかなりの部分を追跡することができるのだとWeiss氏は語った。
こういうわけで、チームは一部の重要データは無線送信することを控えている。その代わり、車がピットストップするごとに指令センターから車両に直接シリアルケーブルを接続して、かなりのデータをダウンロードする。
データがすべて集まったら、クルーはさまざまな手法でデータを分析できると、Weiss氏は説明する。
たとえば、車体の周囲の風の流れを決定するリアルタイムの空気力学的なデータを読むことができる。そしてデータから読み取った内容に応じて、タイヤ圧など車に対する空力要素を調整し、現在の状況を最も有利に活用することができる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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