サンフランシスコ発--Sun Microsystemsの幹部らは、高さ33.25インチの同社製「Sun Blade 8000」はさほど大きくないと考えているようだ。
Sunのブレードサーバのシャーシと比べると、17.5インチのHewlett-Packard(HP)製「C-class BladeSystem」と15.75インチのIBM製「BladeCenter H」が小さく見える。しかしSunによると、大型のブレードサーバはこれからの流れであり、同社はその先駆けとなっているだけだという。しかも、その他に小型のブレードシャーシ2種類の準備もすすめられているという。
「サイズは大事である」と新たな最高経営責任者(CE)のJonathan Schwartz氏は米国時間7月11日、当地において開催されたイベントにおいて述べた。ここではSun Blade 8000とその他の「AMD Opteron」ベースのマシン2種類が公開された。
Sunの共同創業者Andy Bechtolsheim氏は、今回の動きについて同氏の技術的な根拠を説明した。同氏はSunのx86サーバのトップ設計者であるとともに、尊敬されるコンピュータエンジニアである。
「わが社のブレードが大きすぎるのではない。他の製品が小さすぎるのだ」と同氏は述べた。
今日のデュアルコアプロセッサの後には、4コア、8コア、16コアのモデルが続くであろうと、Bechtolsheim氏は言う。「サーバには2つの大きなトレンドがある。ミニチュア化、そしてクワッドコア、オクトコア、へクサデシコアといったマルチコア化である。そうなるとメモリとインプットアウトプットを拡大した、より大型のブレードが必要になる」(Bechtolshem氏)
2006年に入り、ブレードサーバの主導企業であるIBMとHPは、次世代シャーシとしてともに大型の製品を導入している。IBMの製品は3.5インチ拡大し、HP のものは7インチ拡大した。しかし、さらに大型のシステムが登場する可能性があるとするBechtolshein氏の予測については意見が分かれる。
「シャーシは大型化するであろう」とIDCのアナリストJohn Humphries氏は言う。ブレードサーバのアプリケーションは電子メールといったローエンドのタスクから、データベースなどのハイエンドのタスクに拡大しつつあるためであるという。IlluminataのアナリストであるGordon Haff氏の意見はもっと慎重である。同氏は、新世代のブレードシャーシを出したばかりのIBMとHPが、「すぐにまた新しいシャーシを送り出すとは思えない」と言う。
Sunが大量に売れる従来の小型モデルではなく、大型のブレードでブレードサーバ分野に再参入したことには、技術面だけでなく、事業面での理由も存在したと、同社のサーバ担当トップ幹部であるJohn Fowler氏は述べている。「ハイエンド機能のための市場が存在すると考えている。場合によっては、競合のない市場へ進出することもある」(Fowler氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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