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全人類の知識を収蔵するデジタル図書館--B・カール氏の壮大な使命 - (page 2)

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:向井朋子、中村智恵子、小林理子2006年07月05日 08時00分
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 「(情報を)支配したいと考える人がいるから、儲ける人もアクセスできる人もいなくなる。これは正しくない。私が心から望んでいるのは、万人に平等な教育という啓蒙思想の時代の理想だ」とKahle氏は言う。

 Kahle氏は企業が利益をあげることに反対しているのではない。同氏が最初に起こしたWAISは、インターネット検索システムを初めて手がけた企業の1つであり、1995年にAOLに売却することで同氏は数百万ドルを手中にした。Kahle氏はこのとき得た資金のほとんどをInternet Archiveにつぎこんでいる。Internet Archiveの年間予算はおよそ500万ドルだ。

 「金もうけすることが悪いと言っているのではない。実際、もうけることは非常に重要なことだ」とKahle氏は語り、情報を自由に配布することに関連したサービスから多額の金が生み出されるのだと続けた。

 Internet Archiveでの司書兼文書保管係としての役割のほかに、Kahle氏は電子フロンティア財団(EFF)の理事であり、また米国議会図書館の全米デジタル戦略諮問委員会の一員でもある。また、近年の著作権期間の延長に異議を申し立てて連邦地方裁判所に起こした訴訟「Kahle v. Gonzales」(司法長官の交代により「Kahle v. Ashcroft」から変更)の原告でもある。ここでは訴えは認められず、Kahle氏は上訴している。

 「Kahle氏のしていることは非常に意義のあることだ。なぜなら同氏が手をつけていなければ存在しないも同然だった資料のアーカイブが構築されているのだから。文化作品の収集家はあちこちに大勢いるが、Kahle氏はインターネットの収集家なのだ。彼が収集を開始した当時はまだ、インターネットに収集すべきものがあると理解していた人はほとんどいなかった」と、スタンフォード大学の法学部教授Lawrence Lessig氏は語る。同氏はKahle氏の訴訟で先頭に立っている。

 Lessig氏は、1999年の法廷での争いの準備中に、Kahle氏と息子が裁判に出席するためサンフランシスコからワシントンD.C.までInternet Archiveの移動図書館「Bookmobile」で移動したことに言及した。「彼らは途中の高校に停車しては、本を印刷して裁断してとじ、無料で配布した。それが、パブリックドメインの何が本当に危機に瀕しているのかを明らかにする(Kahle氏の)やり方だった」(Lessig氏)

 作家であり映画制作者のRick Prelinger氏は、Internet Archiveに歴史的映画のコレクションを寄贈している。同氏は1999年に初めてKahle氏と電話口で話したとき、Kahle氏によってこの運動にいかにやすやすと誘いこまれてしまったかを思いだす。Kahle氏は、Internet Archiveのために映画が欲しいと考えていたところだと話したと、Prelinger氏は言う。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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