設置方法は至ってシンプル。まずは室内にチューナーを設置し、アンテナ線を接続する。電源を投入するとチャンネルが自動調整され、配信準備は完了だ。
続いてテレビ本体の電源を入れると、自動的に電波のスキャンが開始され、無線LAN経由でテレビ画面が表示される。テレビ本体の電源投入から画面が表示されるまでの時間は、およそ10秒。通信が確立したあとのテレビの操作は、音量調整、チャンネル調整、電源オンオフなど、一般的なテレビと同様だ。
映像のクオリティは、一般的なテレビと比べて遜色ない。素早い動きに追従できないこともなく、映像ににじみが出るわけでもなく、アンテナに直結している状態となんら変わらない。室内を移動しながら通信していると稀にブロックノイズが混じることはあるが、通常利用時においては無線であることを意識することは皆無だ。チャンネル変更に要する時間も1秒以内で、ストレスも溜まらない。
テレビとチューナはおよそ30mの範囲で通信が可能とされており、筆者が住む2LDKのマンションでは、部屋の隅から隅まできちんと映る。5GHz帯を利用するIEEE802.11a規格は、11g規格に比べて障害物に弱い特性があるが、この結果を見る限りはまったく問題がないと言える。11g/11bの無線LANがもともと電波干渉に弱いことや、いま都市部を中心に11g/11bの帯域(2.4GHz帯)が飽和状態になりつつことも考慮すると、11a仕様というのは正解かもしれない。
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