ATOK 2006を進化させる、ATOK 2006 for Windows [辞書活用セット]/一太郎2006 [辞書活用セット]

ジャストシステム
内容:無敵の日本語入力システム、ATOK。最新版であるATOK 2006の優れている点は、作成する文書の質を向上させるオプションや専門分野での文書作成を助けてくれるオプション辞書が多数用意されていることだ。6月には、ATOK 2006が搭載されている「一太郎2006」、単体パッケージ「ATOK 2006」に15種類の辞書から選べる「辞書セット」も登場する。では、そのオプション辞書とはどういうものなのか。今回は、15製品の中から人気のある4つの辞書について紹介する。

知恵蔵でATOK 2006を「知恵」の窓口に

  • ATOK 2006の場合、標準使用する辞書の設定はATOKプロパティの「辞書・学習」で行う。

 バージョンを重ねるごとに進化を遂げるATOKシリーズは、使い勝手や変換スピードなどに関して、完成の域に達しているようにも感じる。スピーディな操作が可能な優れたユーザーインターフェース、ストレスを感じさせない変換スピード。使う使わないはユーザーの自由だが、さまざまな機能の充実も見逃せないポイントだ。

 もちろん変換効率に関しても最新のATOK 2006は、トップクラスというよりトップにある。変換効率の高さはユーザーの注意を、日本語入力ではなく、文書の推敲に向けてくれる。日本語入力と変換はATOK 2006が担当し、ユーザーが文書の内容というもっとも重要な部分に集中できる。結果として文書の質が向上したり、作業効率がアップしたりするメリットが生じる。

 しかし、文書作成という作業は一筋縄で行かないものなのだ。まず何より、日本語入力が快適かつスムーズに行えるとしても、文書の内容を考えるのは人間、すなわちユーザーの仕事である。このためユーザーの「迷い」によって、文書作成の効率が落ちてしまうことがよくあるのだ。

 使用する用語の意味に関して記憶があやふやだったり、適した用語なのかどうかが調べてみないと判断できない。最新用語を効果的に使いたいが、用語の意味をいちいち確認しなくてはならない。こうした「迷い」や「調べるための中断」は、作業自体のスムーズさを大きく損なう要因である。

  • 「ATOK 2006 for Windows 電子辞典セット」の場合、標準で「明鏡国語辞典」と「ジーニアス英和/和英辞典」が付属する。

 ではその日本語入力システム、ATOK 2006に最新用語の意味を調べる機能が搭載されていたらどうだろう? トレンドをおさえた文書作成に必要な用語を、ATOK 2006から調べることができたら。それを実現するのが、ATOKシリーズに対応した「知恵蔵 2006 for ATOK」だ。そう、名称からもわかるとおり、これはベストセラーとなっている現代用語辞典「知恵蔵」のATOKシリーズ版なのである。

 知恵蔵 2006 for ATOKでは国際関係、政治、社会、経済・産業、サイエンス・テクノロジー、 文化・芸術、生活、スポーツの9部門に関する最新用語、基礎用語が含まれており、入力した用語からその意味を調べることができる。また、省入力データもサポートしているので、最初の数文字を入力するだけで用語の候補を表示し、選択できる。

 たとえば「ユビキタス」という用語。ネットワーク関連のレポートを書こうと思えば、避けて通れない用語である。頭の中では「ユビキタス……ネットワーク接続に関係していたような……」などとはっきりしないときでも、正確な意味を知恵蔵 2006 for ATOKで調べることができる上に、「ユビキタスとは何ぞや」という解説を加えることもできる。

 また、「住基ネットについて書かきたいけれど、正確にはなんて表記すれば……」などという場合、とりあえず「じゅうみん」と入力した段階で、Tabキーを押して省入力候補を表示してみよう。するとそこに「住民基本台帳」が見つかり、その内容も知恵蔵 2006 for ATOKによって表示される。

 誤用が怖いので、文書中に最新用語を入れるのは避けたい。しかし、最新情報に疎いと思われたくもない。なんとなく知っている最新用語を使ってもいいものか? あるいは使った際に、誤用はしていないか?──とくにレポートなどを作成する際に、誰もが一度は感じるジレンマだろう。

 手元にお気に入りの最新用語辞典を置いておくのもいいし、検索サイトで用語の意味を調べるのもいい。しかし、ATOKシリーズに知恵蔵 2006 for ATOKを組み合わせれば、スムーズな日本語入力と同時に、意味を調べることができる。文書作成時の省力化を、知恵蔵 2006 for ATOKによって推進できるというわけだ。

 最新用語をわかりやすく散りばめ、その内容が的確になったとしたら、文書を作成したあなたの評価に直結するかもしれない。蘊蓄(うんちく)まみれの文書にすることはないと思うが、ポイントポイントで登場する最新用語は「文書として格好がいい」というのも、また事実なのである。

  • 「知恵蔵 2006 for ATOK」のセットアップは、ツールを使って行うと便利だ。また、ATOKシリーズの従来バージョンもサポートされていることに注目。

  • 「知恵蔵 2006 for ATOK」では電子辞典本体だけでなく、省入力データも用意されている。用語すべてを入力しなくても、途中まで入力することで候補を表示することができる。

  • さっそく「知恵蔵 2006 for ATOK」を試してみる。話題の最新用語「LOHAS」と入力し、Endキーを押す。

  • すると電子辞典が検索され「知恵蔵 2006 for ATOK」でヒットした。これで「LOHAS」が何の略で、どういった意味なのかが正確かつ具体的に把握できる。

  • ATOKプロパティの「電子辞典検索」で確認すると、「知恵蔵 2006 for ATOK」が追加されている。なお、一時的に任意の電子辞典を使用しないように設定したり、電子辞典を検索しないように設定することも可能だ。

  • 「けいざい」と入力した段階で、省入力機能を使用してみる。この状態でTabキーを押す。

  • すると「けいざい」から始まる用語が、候補として表示される。この中にはATOK 2006本体の辞書データから表示されたもの、そして「知恵蔵 2006 for ATOK」の省入力データで表示されたものが含まれている。

  • トップにあった「経済外交」は、「知恵蔵 2006 for ATOK」でその意味が検索された。

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