連邦裁判所は米国時間5月22日、ソニーBMGを相手取った集団訴訟に関して、和解に最終承認を下した。この訴訟は、ソニーBMGが自社の音楽CDにコピー防止ソフトウェアを使用していたことに対して起こされていた。
この和解(PDFファイル)は、問題のあるDRM(デジタル著作権管理)ソフトウェア技術を含むソニーBMG製CDを、2003年8月1日以降に購入したり、もらったり、使用した人を対象としている。該当する消費者は、ソニーBMG側にクレームを提出すれば、DRMが含まれていない代替CDの提供、該当するCDに収録される楽曲の無償ダウンロード、現金による返金などのサービスを受けることができる。
この集団訴訟は、First4Internetの「XCP」とSunnCommの「MediaMax」という2種類のDRMソフトウェアにより脆弱性が生じることをセキュリティ研究者が2005年秋に発見および報告したことに端を発している。これらのDRMソフトウェアは、消費者がCDをコンピュータに入れると自動的にインストールされるが、その存在は、ウイルスなどの攻撃に対してPCをさらに脆弱にする「rootkit」により隠されていた。また、同DRMソフトウェアは、消費者のコンピュータ利用に関する情報をソニーBMGに転送するために利用されていたとも指摘されている。
ソニーBMGを相手取り、少なくとも15件の訴訟が集団訴訟弁護士により提訴されていたが、ニューヨーク州の訴訟は最終的に1件にまとめられている。原告側は2005年12月にソニーBMGと予備的和解に至っており、ニューヨークの連邦地方裁判所による最終承認を待っていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」