Microsoftが、組み込みデバイス用オペレーティングシステム「Windows CE 6」のテスト版をリリースした。
同OSは、セットトップボックスやGPS(Global Positioning System)デバイス、PDA、工業オートメーションおよび医療機器などで一般的に使用されている。新たなOSを搭載する製品は、2007年から提供が始まる予定だ。
Microsoftは、OSの核であるカーネルをデザインし直したことで、並行処理プロセス数が32から3万2000へと大幅に増加したと、同製品について説明している。
これにより、開発者は多数の複雑なアプリケーションをデバイスに実装でき、先進的なマルチメディアおよびウェブサービスの提供が実現することになる。また、Windows CE 6は先行するWindows CEの機能も引き継いでいるため、ユーザーインターフェースやアプリケーション、ミドルウェア、ドライバなどにデバイスメーカーが行ってきた投資も無駄にならない。
また同社は、「Visual Studio 2005」にプラグインする形で利用できる、組み込み開発環境も発表している。すなわち、700万人におよぶ世界のVisual Studio開発者が組み込みデバイス向けのプログラムを記述できるようになると、Microsoftは述べた。
組み込み市場で競合しているLinuxなどのオープンソースに対抗するため、Microsoftは「Shared Source Initiative」の下、開発者がWindows CEのソースコードにアクセスすることを許可している。
開発者およびデバイスメーカーは、Windows CEのコンポーネントを変更し、自身のWindows CE製品に搭載して配布する権利が認められている。ソースコードの共有ライセンスには、柔軟性の高いテンプレートの利用も含まれており、デバイスメーカーはユーザーインターフェースをカスタマイズして、自社製品の差別化を図っていくことも可能になっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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