eBay傘下の無料インターネット電話サービスSkypeが大手音楽出版社3社と契約を結び、数十万に上る楽曲を着信メロディとして配信していくことになった。
Skypeが米国時間4月25日に発表した契約は、EMI Music Publishing、Sony/ATV Music Publishing、Warner/Chappell Musicとの間で締結されたものである。さらに同社は、録音済みの楽曲に付随するライセンス料金を徴収し、ロイヤリティーの配当を行う英国の組織MCPS-PRS Allianceとも契約している。
新たなライセンス契約の下、SkypeはWarner Music Groupのアーティストの楽曲を着信メロディとして配信することになる。Skypeのユーザーは、Skypeソフトウェアを利用しているPCやスマートフォンで電話を受けた場合に、そうした着信メロディを再生することができる。
MadonnaやGreen Day、Red Hot Chili Peppersといった人気アーティストの楽曲を提供しているWarner Music GroupとSkypeが、曲の一部を着信メロディとして販売する契約を結んだのは2006年1月のことだ。だが、こうした着信メロディを販売するためには、Skypeはこれらの楽曲の著作権を所有している音楽出版社と個別に契約を締結しなければならなかった。
楽曲の著作権を所有している音楽出版社が世界的にライセンスを提供したのはこれが初めてであったことから、Skypeとそうした企業との契約には重要な意味があると考えられる。以前は、楽曲のライセンスは一部の地域および国に対してのみ提供されていた。
Warner Music Groupの着信メロディをダウンロードできるのは、当面は米国、英国、アイルランド、フランス、オランダ、ベルギー、ポーランドのSkypeユーザーに限られている。しかし、世界の9460万人におよぶSkypeの残りのユーザーも、数週間以内にはこうした着信メロディをダウンロードできるようになると、Skypeは述べている。
New York Post紙を含む一部報道機関は25日、音楽出版社との契約によって、SkypeはApple Computerの「iTunes」と競合するようなミュージックストアを立ち上げる意向だと報じた。
だが、Skypeの関係者はこれを否定している。
同社の広報担当者Erica Jostedt氏は、「われわれは完全な楽曲を販売していくつもりはない。着信メロディ以外の形態で、楽曲をオンライン販売する予定はない」と話した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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