しかし同氏は、MicrosoftがWindows XP Service Pack 2(SP2)をリリースしたおかげで、事態は大幅に改善したとも指摘している。セキュリティに重点を置いたSP2では、基本的なファイアウォール機能と自動アップデート機能がデフォルトで有効になっているため、ハッカーがWindowsシステムに侵入しにくくなったからだ。
ウイルス対策企業のMcAfeeも、セキュリティ企業とネット犯罪者が手詰まり状態に陥っていることを認めている。
McAfeeのセキュリティアナリスト、Greg Day氏は次のように語った。「まるでチェスの試合のようだ。攻撃者がわが社の顧客に対して王手をかけようとする。こちらは盤上に駒を置いて攻撃を防ぐ。すると、攻撃者は別の手に出るのだ」
スパムメールがこの世から消えることはなさそうだという点でMcAfeeとSophosの意見は一致しており、インターネットサービスプロバイダ(ISP)や、企業および一般ユーザーに対してスパム対策ソフトウェアを使用するよう呼びかけている。従来、ISPはどんなコンテンツであれ遮断することには消極的だったが、現在では大手ISPの大多数が何らかのウイルス対策をユーザーに提供している。
Day氏は「スパム対策はわれわれが継続して取り組んでいる課題だ。誰もが自分の領域を攻撃から守らなくてはならない」としながらも、「セキュリティレベルを大幅に向上させる必要については、ひろく共通認識が得られている」と指摘した。同氏は、さらにユーザーおよびISPを含めた包括的領域においても、同様の認識があると述べた。
また、最近ではスパム送信者が逮捕されるようになったが、McAfeeおよびSophosではこれを大いに評価している。しかし、取り締まり機関の国際協力に関しては、さらなる努力が必要だと両社は述べる。
「送信者起訴のニュースが流れたとき、スパムメールの数は目に見えて減少した。しかし、スパムを禁じる法律の効力は全世界に及ばない。正しい方向への第一歩ではあるが、今後努力すべき余地は確実にある」とDay氏は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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