MS独禁法違反訴訟--製品の間接購入者の原告適格を否定

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:尾本香里(編集部)2006年04月19日 17時50分
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 米連邦控訴裁判所は米国時間18日、Microsoft製ソフトウェアを同社から直接購入しなかった消費者や企業は、連邦法に基づき、独占禁止法違反を理由に同社を提訴できないとする下級審判決を支持した。

 Microsoftは、すでに各州法に基づいて提起された多くの集団訴訟の和解金として、10億ドル以上を支払うことに合意している。18日の判決はそれらの裁判には影響しないが、連邦法に基づいて提起された全国規模の集団訴訟は継続不可能となった。この裁判では主に、過去に購入されたWordやExcelといったアプリケーションソフトウェアに加え、1990年代半ばから後半にかけて製造されたWindowsが対象となっていた。

 第4巡回区連邦控訴裁判所の3人の判事団は、Microsoft製ソフトウェアを小売店や再販業者から購入したり、あるいは、新たに購入したコンピュータの一部として間接的に購入した人々に関する、2001年と2004年に下された2つの下級審判決を支持した。これらの判決では、Microsoft製ソフトウェアを購入した原告らは、連邦法に基づき、不当に高い値段で販売するなどの独占禁止法違反を理由に、Microsoftの販売を差し止めたり、同社に対し損害賠償を請求することはできないとされた。連邦法では、一部の例外規定はあるものの、一般に、不当に高い値段での販売を理由に提訴できるのは製品を直接購入した者に限られている。

 この裁判の原告団は、(Microsoft製品を)不当に高い値段で買わされたとの主張に加え、Microsoftの競争阻害行為を原因とする競合技術の欠如によって損害を被ったと訴えた。しかし、控訴裁の判事団と、以前に下級審判決を下したメリーランド州の地裁判事であるJ. Frederick Motz氏はともに、それらの(Microsoft製品を直接購入していない)人々は、連邦法に基づき、そのような内容の訴えを起こす原告適格を欠いているとして訴えを却下した。

 控訴裁判事らは18日の判決の中で、「原告らが、競合技術の欠如に関連して被ったと主張した損害はあまりに範囲が広すぎ、損失額を適切に算出するのは不可能である」と述べ、さらに「原告らは、自分たちは社会の他の人々とは異なり、Microsoftが行ったとされる独占禁止法違反行為によって事業や財産に特別な損害を被ったと主張することはできない」と指摘した。

 Microsoftの広報担当者は、この控訴裁判決に「大変満足している」と語った。一方の原告団は、同判決による損失額は100億ドルを超える可能性があるとしている。

 Microsoftの広報担当のMark Murray氏はメールの中で、「同判決は、この裁判を実質的に終結させる極めて前向きな判決だ」と述べた。

 一方、この裁判で原告団の代理人を務めたChristopher Lovell弁護士にもコメントを求めたが、早急な回答は得られなかった。

 Microsoftは、複数の州で提起された裁判で消費者と和解したが、さらに、RealNetworks、AOL Time Warner、Sun Microsystems、Gateway、Beといった競合企業が提起した多くの裁判でも和解した。しかし、同社は現在も続いている欧州連合との裁判など、他にも数多くの訴訟を抱えている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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