富士通、米国で重さ約990グラムの企業向けノートPCを発表

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:坂和敏(編集部)2006年04月19日 12時24分

 カリフォルニア州サニーベール発--富士通の新型ノートPC「Q」シリーズは、ワイド液晶画面とフルサイズのキーボードを軽量のパッケージに詰め込んだ、エグゼクティブ向けのデザインとなっている。

 重さ約990グラムの「Q2010」は、当地にある富士通の北米本社で米国時間18日に行われた報道陣向けイベントで公開された。北米における富士通の知名度度向上戦略の一環として行われた同イベントでは、このほか2モデルが発表された。

 Fujitsu Computer SystemsのCOO(最高業務執行責任者)兼CFO(最高財務責任者)、Farhat Ali氏によると、富士通は北米で2010年までに売上高100億ドルを達成したい考えだという。同氏によると、同社は新製品投入と買収で獲得したサービスとを組み合わせることで目標達成を目指すという。ただし、具体的な買収検討対象は明らかにされなかった。

 さらに同社は、ブレードサーバの「Primergy」や「LifeBook」ノートPCなどを含む、既存製品のラインアップ拡大も計画している。

 超軽量のノートPC「Q2010」は、IntelのCore Soloプロセッサを搭載し、厚さは2.5センチに満たない。富士通のPaul Moore氏(モバイル製品マーケティングディレクター)によると、同製品は、大型ノートPCを担いで空港のセキュリティを頻繁に通ることにうんざりしたエグゼクティブ向けに設計されたという。

 Moore氏は、「十分な性能を確保し、外観にも多少気を使ったものなら、気に入ってもらえるはずだ」と語っている。超軽量ノートPCは、北米では海外ほど人気が高まっていない。だが、Intelから新しいCore SoloおよびCore Duoプロセッサがリリースされたことで、GatewayなどのPCメーカー各社が軽量ノートPCを見直しつつある。

 Q2010の「システム」プロパティ画面を見ると、このマシンにはGatewayの「NX100X」で採用されているのと同じ未発表の「Intel Ultra Low Voltage Core Solo」プロセッサが搭載されていることが分かる。同チップは1.2GHzで動作する。このような超低電圧版Intelチップがあれば、PCメーカー各社は音のうるさい冷却ファンをシステムから省略できる。

 この日の説明会では、新しいノートPCの価格は1999ドルとされていたが、富士通の関係者によるとこの価格は正式決定ではないという。Q2010シリーズは今年夏に発売される。

 富士通はこの報道陣向け説明会のなかで、昨年発表した2つの研究プロジェクトの成果を公表した。その1つは、電気を常時通電させずに画像を表示できるフレキシブルカラースクリーンのプロトタイプで、もう1つは人の手のひらのユニークな静脈パターンを読み取れるスキャナだが、これはPCや建物へのアクセス認証用に開発されたものだという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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