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インターネットに活躍の場を移す有望クリエーターたち

文:Greg Sandoval(CNET News.com) 翻訳校正:大熊あつ子、長谷睦2006年04月17日 13時04分
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 ラスベガスにある映像制作会社Vision Dynamics Entertainmentの社長、Kelly Schwarze氏は、ハリウッドの大手映画会社のやり方に不満を募らせていたと語る。甘い話で人を誘っておきながら、約束は果たされず、しかも制作の自由もほとんどない。ついには映画制作にかける熱意も失われる寸前まで行ったという。そこでSchwarze氏が思いついたのが、「それならウェブでやってみたらどうだろう?」ということだ。

 「ハリウッドは興行収入を確保するために、セックスはこれくらいの量、暴力はこれくらいの量を盛り込んでくれと、細かく指図してくる。『iTunes』に短編作品を(ビデオキャストとして)配信するのであれば、こうしたお約束にさほど縛られない(中略)。こちらでは、自分たちが見たい作品を作っている」(Schwarze氏)

 Schwarze氏のように、かつては長編映画の制作に専念していたが、今ではごく短い映像作品を作り、ウェブ上で発表する映像制作者やアニメーターが増えている。業界関係者は、才能あふれる映像制作者の多くがインターネットを表現の場に選ぶ傾向が続けば、有料の娯楽として、インターネットがテレビや映画に匹敵する存在になる可能性もあると指摘する。

 インターネットが映画制作者にとって魅力的な場になった理由としては、ブロードバンド接続の普及やインターネットにおける動画関連技術の向上、さらにはオンライン映画や一般の人たちが制作したビデオ映像に対する需要の猛烈な高まりが挙げられる。

 「2005年は、本当にわくわくするようなことが起こった」と語るのは、劇場向け長編映画「Thank You for Smoking」(原作邦訳「ニコチン・ウォーズ」)の監督、Jason Reitman氏だ。同氏は、昨年を振り返って次のように話している。「Apple ComputerのiTunesが(ビデオ販売を)開始した。電子メールでビデオクリップをやり取りする人が増えた。ソーシャルネットワークサービス(SNS)の『MySpace』に映像ページが誕生し、Atom Entertainmentの『AddictingClips.com』、さらには『YouTube』が開設された。こうした状況を見て、われわれは『これはすごい、新しい配給ルートができたぞ』と口々に叫んだ」

 Jason Reitman氏は、映画「ゴーストバスターズ」を監督したIvan Reitman氏の息子で現在28歳。1998年には短編映画を制作し、映画界でのキャリアをスタートさせた。同氏の作品がインターネットに初登場したのは2000年のことで、このときはAtom Entertainmentが短編映画「In God We Trust」をライセンス提供した。

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