台北発--Intelの上級幹部によれば、ノートPC用の共通仕様を採用することで、業界はノートPCに取り組む企業を増やし、そのコストを下げることが可能だという。
Intelの副社長であり、チャネルプラットフォームグループのゼネラルマネージャーであるBill Siu氏は現地時間4月11日、Intel Developer Forum Taiwanの基調講演で、デスクトップとは異なり、モバイルPC用に部材やコンポーネントの規格が存在していないと述べた。そして同氏は、これが競争力に欠ける価格、高いサポートコストの原因となっていると説明した。
Siu氏が「インフラにおける頭痛の種」と表現した問題に取り組むため、Intelはハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、液晶パネル向けの仕様として、Common Building Block(CBB)プログラムを2004年に導入した。この動きは、ノートPCのコンポーネントを製造会社に関わらず一貫性のあるものとすることで、組み立てコストと製品化に要する日数を削減することを目指したものである。
CBBプログラムは2006年になって、バッテリーパック、ACアダプタ、キーボード、カスタマイズ可能なノートPCパネルの4点に対しても仕様を追加した。
Siu氏によれば、7つの共通仕様すべてに準拠するコンポーネントが採用された最初のノートPCは、今後2週間以内に出荷される予定だという。これら11種類のノートPCモデルは、台湾の大手製造企業である華碩(ASUS)、仁宝(コンパル)、廣達電脳(クオンタ)の3社によって提供されることになるという。こういった設計モデルは今後、Hewlett-PackardやDellといったハードウェアメーカーによって採用、製造されるようになるはずだという。
CBBプログラムによって、Intelマシンにおける最適なパフォーマンスを実現できるようなコンポーネントが製造され、ハードウェアメーカーは複数の供給会社からコンポーネントを購入することが可能になるとSiu氏は述べている。
Intelのモバイルプラットフォームグループ向けのシステム部材の責任者であるMatt Haller氏によれば、同仕様は複数世代のテクノロジを念頭に置いて設計されているという。例えば、CBBに準拠したバッテリーパックは、一般的な構成に応じて、容量の大きなものにも小さなものにも対応できるようになっている。
Siu氏は、CBBプログラムに参加しているコンポーネント供給企業は現在25社以上あり、その大半は台湾に拠点を置いていると述べている。
同氏はまた、「今後数カ月にわたって、製品のエコシステムが徐々に出来上がっていく」ことになり、2006年半ばまでには相当数の企業が参加しているだろうと述べている。
またIntelは、小規模な製造パートナーから購入する顧客も、「Verified by Intel(Intel認証)」プログラムを通じて直接サポートするとみられている。なお、同プログラムはまだ公式に発表されていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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