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「草の根ビデオ広告」に便乗する大企業の期待と課題 - (page 2)

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:坂和敏(編集部)2006年04月13日 08時00分
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 一方、Nike傘下のConverseでは、同社のバスケットボールシューズ「Chuck Taylor AllStar」を題材にした24秒のオリジナル作品をアマチュアの広告制作者から募集している。選ばれた作品はConverse Galleryのウェブサイトで公開されることになっている。同サイトによると、「政治色が無く、ポジティブで、独創的で、元気の出る作品であれば何でも可」だという。

 MasterCardも一般を対象に「Priceless」広告コンテストを実施している。参加者は、既製の2つのビデオクリップから1つを選び、さまざまな価格の製品を指定し、シーンに当てはめるセリフを入れる。どの映像も、最後に俳優が見せる幸福の表情がこのコンテストの趣旨である「お金で買えないもの」を表現するようになっている。

 一方、USA Networksは、自分に関することをビデオに撮り、それを「コンピュータの画面から大型スクリーンまで対応できる」作品にしてアップロードする参加者を募集している。

 オンラインとオフラインの両方でMicrosoftの広告コンテストを運営する広告代理店Universal McCannのBrian Monahan氏は、「自分のようなマーケティング担当者にとっては、どんどん広まるおもしろいバイラルビデオを用意し、それがコマーシャルにもなるというのが究極の姿だ」と述べている。「われわれがそのような作品をプロデュースできるかどうかは、私には分からない。しかし私は、若者がベッドのなかで本当に愉快なアイデアを思いついてくれることに期待している」( Monahan氏)

 カリフォルニア州オレンジ郡に済む高校教師のGeorge Masters氏は、2004年にiPodを題材にした作品を制作したが、このビデオは当時幅広く出回り、Apple ComputerによるiPodのコマーシャルよりもオリジナリティに富んでいるとして称賛された。

 Appleがこの広告を実際に認めるようなことはなかった。だが、プロの作品と見まがう出来映えでありながら実際は未許可という広告が生み出す問題に直面する企業が出てくるかもしれない。

 調査会社Carat FusionのGordy Abel氏(マーケティング担当バイスプレジデント)は、「いまでは大手の広告代理店に大金を支払わなくても広告をつくれるようになっている」と言う。「例のファンが制作したiPodの広告は、それを目にした人々が一歩後ろに下がり『メジャーなブランドのためにファンが勝手につくった広告がここにあるが、これはブランドのイメージにピッタリでしかも(作品としての)プロダクションバリューも高い』と言う類の傑出したビデオの草分けだった」(Abel氏)

 昨年はほかにも、Volkswagen Poloとテロリストが登場し、車内だけしか爆発せず自爆テロに失敗するという不可解な偽の広告もあった。Volkswagenはこの広告への一切の関与を否定した。そして、「このビデオは差別的だ」とする非難を浴びた同社は、このビデオの制作者を提訴する可能性を示唆した。

 「あのビデオは先鋭的で、予測不可能で、おもしろかった。ユーザーがつくった作品を非常にクールなものにする特徴がすべて備わっており、しかもブランドメッセージにもなっていた」とMonahan氏はいう。「たまたま趣味は悪かったが、多くの人の注目を集めたと思う」(Monahan氏)

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