Googleはワイヤレス市場への更なる進出を狙っているが、このほど同社社員が申請した3件のワイヤレス技術関連特許の内容が米国特許商標庁によって明らかにされた。
この特許を申請したのは、Google社員のWesley Chan氏とShioupyn Shen氏、それに以前同社で製品管理ディレクターとして働いていたGeorges Harik氏の3人で、その内容は無線アクセスサービスに広告を掲載することで、その運営コストを相殺するというやり方で、ユーザーの負担するコストを引き下げるというもの。広告収益が売上の大部分を占めるGoogleでは、ワイヤレス市場への更なる進出により、潜在的な広告ベースの拡大を目指している。
2004年に申請され、今月はじめに開示されたたこの特許は、ワイヤレス技術と広告市場に関する3つの問題を解決するものだ。
申請番号20060058019の特許は、無線アクセスポイントへの接続時にブラウザ画面の外観をクライアント端末上でダイナミックに変更するためのシステムの開発に関するもので、この特許を利用すれば、ブラウザの外観を変更し、無線アクセスポイントのプロバイダーに関連するブランドを反映させることが可能になる。
この特許申請によると、各自が自分の端末で広告を受けとることに同意すれば、無償でWi-Fiサービスを利用できるようになるという。
しかし、Googleはこの特許申請について、自社の技術が特定の方向に向かうことを保証するものではない、と指摘している。
同社の関係者は、「多くの企業と同様、われわれも、社員が思いつくさまざまなアイデアをもとに特許申請を行っている。これらのアイデアのなかには、実際に製品やサービスになるものもあれば、そうでないものもある。われわれの特許申請から、発表される製品を推測することはできない」と説明している。
また、20060059044と20060059043の2件の特許は、それぞれ無線アクセスポイントの位置を元にした広告とディスカウント無線アクセスに関するものとなっている。
「Wi-Fiオペレーターの請求額と、たまにしか利用しないモバイルユーザーが一般的に払おうと考える金額の間には、比較的大きな開きがある。そのため、Wi-Fiアクセスサービスの業界は立ち上がりが遅れている」(同特許申請)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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