STマイクロエレクトロニクスは3月24日、普及型衛星放送向けセットトップボックス(STB)用のデモジュレータデコーダLSI「STI5188」を発表した。STマイクロでは、「デジタル受信機の製造を、アナログ受信機並みのコストで可能とする製品」としている。
STI5188は、DVB-SレシーバLSI「STV0288」とSTBデコーダLSI「STM5118」の機能を組み合わせた製品。直交位相偏移変調(QPSK)用の復調器をオーディオDACおよびVCXOとともに集積しており、部品コストを削減し、基板の設計および組み立てを単純化する。パッケージは176ピン(20mm×20mm)で、プリント基板(PCB)のレイアウトも容易だ。製造プロセスルールは90nm。
シリアルフラッシュメモリを使用しているので、必要なI/O信号線の数が少なく、パッケージを小型化できた。PCBの配線も単純化するため、電磁障害(EMI)の問題も発生しにくい。
システムソフトは、動作周波数200MHzの32ビットRISCプロセッサ「ST20」上で作動する。専用の2次元グラフィックスエンジンを備え、充実したユーザーインターフェースを作成できる。
STマイクロでは、アジア、中東、アフリカ、南米、ヨーロッパの普及型無料放送市場を対象にSTI5188を展開する。すでに、エンジニアリングサンプルを主要顧客に出荷している。量産は2006年第2四半期末に開始する予定。サンプル価格は1個5000円。
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