Microsoftが「Software Assurance」ライセンスプログラムを改訂し、大企業、中小企業、専門家向けの8つの新たな特典を追加した。
新しい特典には、24時間サポートの拡張や参加可能なトレーニング日数の増加、デスクトップ利用時のサポート強化、「Windows Vista」のサポートなどが含まれる。Microsoftは2005年9月にこうした変更のあらましを発表していたが、米国時間3月14日に顧客向けのウェブキャストでその詳細を明らかにした。
Software Assuranceは、企業がMicrosoft製品を購入し、サブスクリプション方式でアップグレードする際に適用されるライセンスプランだ。同社によれば、Software Assuranceは、消費者および企業がソフトウェアに支払う金額を理解し、オンデマンドで各種サポートを受ける方法を規定するものだという。
以前は、Microsoftのライセンスは高価でわかりにくいと批判されていたが、同社はそうした問題をすでに解決したと述べている。
英国MicrosoftのライセンシングおよびマーケティングマネージャーRam Dhaliwal氏は、ZDNet UKに対して、「新しく特典を追加したが価格は変更していない。確かに顧客からはライセンシングが複雑すぎると指摘されていたので、われわれはこれを大幅に簡素化することにした。改訂に努めた結果、214ページにおよんでいたエンタープライズ向けのライセンス条項を20ページにまで縮小し、オープンライセンス条項も約30ページからわずか5ページへスリム化できた」と語った。
Microsoftはソフトウェアのライフサイクルを「計画」「導入」「使用」「保守」「移行」の5段階に分けているが、現在のSoftware Assuranceには、これら全段階に関わる18の特典がある。
Microsoftが計画の段階で規定している条項には、変更はない。同ライセンスに従ってリリースされたソフトウェアの新版アップグレードは今後も提供され、ユーザーはこの料金を年額で支払うことができる。
導入の段階では、2つの特典が新しくなった。「Desktop Planning and Deployment Services」では、Software Assuranceの特定の顧客と企業ユーザーは、Microsoftの認証パートナーもしくはMicrosoft Consulting Servicesが提供するサービスを、1〜10日間にわたって、自分の所在地もしくはリモート環境で利用できるという。新プラン「Information Work Solutions Services」も、中小企業ユーザーに向けた同様のサービスだ。
また、使用の段階には2つの新しい特典が加えられた。そのうちの1つは、Microsoftが2005年9月に発表した通り、Software Assuranceに申し込みをした顧客だけが利用できる、近日開始予定の「Windows Vista Enterprise」サポートである。
Software Assuranceが適用されたWindows Vista Enterpriseでは、ボリュームの完全な暗号化や多言語サポート、「Virtual PC Express」、Vista配下でUnixアプリケーションを稼働させるためのサブシステムなどが利用可能だ。Gartnerのアナリストは、こうした特典はSoftware Assuranceの契約者にのみ与えられることから、「同OSでSoftware Assuranceを購入していなかった多くのユーザーが方針を見直さざるを得なくなるだろう」と話している。
使用の段階に追加されたもう1つの特典としては、トレーニングの拡張がある。これにより、Software Assuranceが提供するトレーニングの日数が165から2100に拡張される。「このような機会を大企業顧客に提供したいと考えており、現在提供が可能だ」とDhaliwal氏は述べる。
他の特典としては、24時間電話サポートが含まれ、「Software Assuranceが対象とする製品すべてで、重要な業務において機能停止が発生した場合」に適用される。この特典には、全サーバ製品、MicrosoftのWindowsベースアプリケーション、「Microsoft Office」アプリケーションが対象となっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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