ソフトバンクグループでオンラインゲームの運営を手がけるELEVEN-UP(イレブンアップ)は3月9日、多人数同時参加型オンライン(MMO)アクションゲームの「真・三國無双BB」の技術テストを5月下旬に開始すると発表した。これに伴い、3月9日から31日までの間、Yahoo! BB会員を対象にテストの参加者を募集する。
真・三國無双BBはコーエーの人気ゲームタイトルである真・三國無双シリーズのオンライン版。これまで対戦型のアクションゲームはネットワークの遅延によって大きな影響を受けることから、オンライン化が難しかった。コーエーは遅延の問題を解決するため、インフラをYahoo! BBに限定し、ゲームの企画段階からソフトバンクグループと共同でプロジェクトを進めてきた。ELEVEN-UPによれば、MMOのアクションゲームは世界初という。
ELEVEN-UPの親会社にあたるMOVIDA HOLDINGS取締役の孫泰蔵氏は「Yahoo! BBや日本テレコムが持つIP網のネットワークだけでなく、(基地局から家庭までの)ラストワンマイルまで考えて総合的にパフォーマンスを出せるよう研究した。ネットワークのアーキテクチャの改良や増強もしている」と話し、今回のプロジェクトを実現するためにインフラ側の改良をしたことを明かした。
真・三國無双BBはコーエーがコンテンツの企画および開発、ELEVEN-UPが販売、サービス運営、マーケティングを担当する。また、ソフトバンクBBとBBテクノロジーがネットワークインフラを提供する。
今回の技術テストではネットワーク技術について検証するほか、ユーザー同士の対戦プレイや協力プレイを中心としたゲーム性について確認するという。なお、真・三國無双BBではプレイヤーは1人の武将となって、三國志の登場人物である劉備などの軍曹に仕える設定になっており、最大5000人程度のユーザーがいくつかの軍に分かれて同時に対戦できるという。動作環境はWindows 2000およびXP搭載PCで、Pentium4 2.4GHz以上のCPUと512Mバイト以上の実装メモリ、6Gバイト以上のハードディスクの空き容量が必要となる。
技術テストの募集人数は2万人。コーエーでは技術テストの結果を元に商用化に踏み切る考えで、2006年秋の正式リリースを目指す。正式版でも対象はYahoo! BBユーザーになるが、それ以外のユーザーもプレイできるよう、インターネット喫茶などへの展開を予定している。
また、海外展開についても準備を進めているといい、東南アジアを中心に、海外の通信事業者やISPなどと話し合いを進めているとした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」