次の進出先はリビング--アップル、小さな「iPod Hi-Fi」に大きな望み - (page 2)

文:John Borland(CNET News.com)
翻訳校正:河部恭紀(編集部)
2006年03月01日 17時15分

 最終的には本格的なエンターテインメント基地になると多くが予想している新型「Mac mini」は、ナビゲーションシステム「Front Row」が追加され、テレビとの接続が容易になった。しかし、「TiVo」やMicrosoftのWindows 「Media Center PC」のようなビデオ録画機能は追加されていない。

 Appleは長年「AirPort Express(AirMac Express)」というデバイスを提供してきた。このデバイスは、コンピュータからステレオまたはスピーカーセットへ音声信号を送信する。新しいiPod Hi-Fiは、iPodを音楽鑑賞生活の軸にしようとしている人を対象にしたものだとJobsは言った。

 「われわれは、iPodを戸外でくつろぐ際に欠かせないものにするため、非常に努力してきた」とJobs。「その分野ではかなり良い仕事をしてきたと思う。そして今、次の重点事項を追加する時が来た。家の中だ」(Jobs)

 iPod Hi-Fiが参入する市場には、iPodをホームステレオシステムに変えることを目的に、従来のスピーカーメーカーや家電メーカーが開発した多種多様な製品が既にひしめきあっている。iPodのアクセサリメーカーは、卸売価格の10%近くのロイヤリティをAppleに支払わなければならない。そのため、Appleが同じ市場に強力な商品を投入したことで、各メーカーのやる気が削がれる可能性もあると情報筋は言う。

 現在のところ、既存のAppleパートナー企業らは、Appleの市場参入を歓迎していると述べる。

 「iPod Hi-Fiの登場は、戸外や車内に続くiPodの第3の利用場所がリビングルームだという事実を強く印象付けた」と、Digital Lifestyle Outfittersでマーケティング担当バイスプレジデントを務めるAndrew Greenは述べる。「アプローチこそ異なるが、われわれもAppleも、iPodの新しい利用場所はリビングルームだと考えている」(Green)

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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