お金はどれほどたくさんあっても困りはしない。PCのハードディスクの容量についても同じことがいえると、VoodooPCは考えている。
ゲーマー用PCを専門に扱うVoodooPCは、16基のハードディスクを搭載したデスクトップPCを2006年後半に発売する予定だと、同社社長のRaul Soodが述べた。
このシステムには合計8T(テラ)バイトのデータを保存できる。カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)の研究によれば、8テラバイトの情報を紙に印刷しようとすると、40万本分相当の樹木が原料として必要になるという。学術研究系の図書館が保有する情報量はふつう2テラバイト程度になる。
VoodooPCがこれほど大容量のハードディスクをPCに搭載するのは、Microsoftが2006年発売する「Windows Vista」の登場を見据えたものだ。MicrosoftとPCメーカー各社は、PCをホームエンターテインメントの中心になる機器に変える手段として、Vistaを売り込むことになっている。そして、ビデオ--特に高品位(HD)ビデオの保存には、膨大な記憶容量が必要となる。
HDビデオは、圧縮比率によっても変わってくるが、1時間あたり11〜410Gバイトのデータ量になる(1テラバイトは約1000Gバイトに相当)。
「Vistaを搭載するPCでは大容量のストレージが必要になる」とSoodは言う。「Vistaでは、メモリ容量よりもストレージ容量の方が重要になると思う。ストレージ容量の大きさがいっそう強調されることになるだろう」(Sood)
Microsoftから新しいOSが出るとなると、通常はメモリメーカー各社が喜ぶものだが、これはPCメーカーがOSのアップグレードに合わせてPCに搭載するメモリの容量を大幅に増やすためだ。
Soodによると、VoodooPCが投入するシステムは、8テラバイトのハードディスクを含めて、各種の機能をフル装備した場合、8000から9000ドルになるという。ただし、同社はハードディスク容量1テラバイトのVista搭載システムも販売する可能性が高い。なお、同社が現在販売している1テラバイトのハードディスク搭載システムの価格は約3000ドルとなっている。
しかし、ハードディスクの価格は急激に下がってきている。IDCのアナリストDave Reinselによると、PCメーカーやディストリビュータが支払うハードディスクのコストは1Gバイトあたり55セントだという。同氏は、ハードディスクの価格が今後1年に15〜20%ずつ下がり続ける可能性が高いと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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