電気を使わないアーミッシュ教徒のPCというと、言葉の矛盾のように聞こえるが、5万5000ドルあれば、Truviaがそれを作ってくれるという。
ワシントン州レドモンドの新興企業Truviaは、アーミッシュ教徒やシェーカー教徒が利用する質素な飾り棚から、ルイ15世が好みそうな装飾的な家具にいたるまで、あらゆる手作り家具にハイエンドPCを組み込む業務に取り組んでいる。
「最近の傾向は、PCの存在をわからなくし、技術を組み込むことだ。特注PCを求める人々は、技術そのものが生活環境の中心になることを嫌う」と、長年、特注PCビジネスに携わってきたJohn Wojewidkaは述べている。同氏は、一見したところではPCだと分からないようなマシンを求めるユーザーの要求に応えるべく、Truviaを設立した。
1回限りのさまざまなプロジェクトで、家具メーカーや木彫り職人たちと何年か仕事をしてきたWojewidkaは、ハイエンドPCをさりげなく隠した特注デスクを制作するにあたり体系的なアプローチが必要だと考えた。この動きが、PCをリビングルームのインテリアとして普及させたいと考えているMicrosoftのような企業の目に止まった。
Truviaは現在いくつかのプロトタイプデザインに取り組むと同時に、インテリアデザイナーや建築家などと協力関係を築いており、Wojewidkaはこの中から事業のほとんどが生み出されると期待している。同氏は、典型的なクライアント像として、新居や改築された家に住む裕福な家庭を想定している。面白みのない従来のPCは仕事部屋やリビングルームの雰囲気にマッチしないからだ。
Wojewidkaは、Truviaのアプローチがデザイン通の女性たちに特にアピールすると考えている。「我々には、これまでPC市場が対応してこなかった裕福な女性ユーザー層に販売する機会がある。彼女たちは、iMacのようなしゃれたPCを購入し、それを手製のアーミッシュキャビネットにしまっている。使わないときは、目にしたくないからだ」(Wojewidka)
Truviaの製品に組み込まれているPCは、最近多くのメーカーが手がけているゲームプレーヤー向けの高性能マシンを専門とするVoodooPC製品だ。Truviaは、Voodooのハードウェアを、一般的なデスクや提携した特注木工製品パートナーが制作した別の家具に細心の注意を払って組み込んでいる。デザインは、ルイ15世スタイルの移動式食器棚から、現代的なガラスとスチールのキャビネットまでさまざまだ。
「ユーザーが欲しがるものは何でも作ることができる。提携した家具職人は、近代的なデザインを得意とする職人から、伝統的な家具を得意とする職人まで幅広い」(Wojewidka)
あるパートナーは、美術館にふさわしいものを作ることで名高いと同氏は述べた。「ルーブルに飾ってある作品のようなPCを手に入れることができる」(Wojewidka)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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