バスは3つの基地局のカバーエリアを移動し、基地局間のハンドオーバーがあっても動画が途切れずに再生できることを示した。実測の通信速度は基地局近くの場合、下りが2.7Mbps程度、上りが900Mbps程度で、基地局から離れた場合は下り300kbps程度だった。
このほか、ホテルの会場ではEV-DOとモバイルWiMAXの回線を切り替えても、テレビ電話の映像や音声が途切れない様子も紹介した。これにより、移動中で自分の利用する回線が変わっても、相手には気づかれることなくスムーズに会話を続けられるという。
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HDDレコーダーに録り貯めた映像をストリーミング配信してPDAで見られる。PDAからHDDレコーダーの操作も可能だ |
また、HDDレコーダーに録り貯めた映像を、モバイルWiMAXを利用してPDAにストリーム配信して視聴するデモンストレーションも披露した。「発想はソニーのロケーションフリーとほぼ同じ」(説明員)という。将来的には携帯電話端末から家庭内のHDDレコーダーの映像を見られるようにしたいとのことだ。
モバイルWiMAXは利用する周波数帯が国内で決まっておらず、現在は総務省の中で議論がなされている状況だ。利用周波数帯が決定した後に免許が交付されるため、実用化は数年後とみられている。
KDDIでは「モバイルWiMAXのモジュールを内蔵したPCやPDAがまず登場するだろう。既存の携帯電話でもモバイルWiMAXが利用できるようになるのはそれから先のことになる。このため、コンシューマー向けが中心の既存の携帯電話事業とは異なるビジネス展開ができるのではないか」(執行役員技術統轄本部長の安田豊氏)と話し、事業拡大に寄与すると期待を寄せた。
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