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社会風刺か学習か--「アンチ広告ゲーム」のちょっとヤバめな主張 - (page 2)

文:Daniel Terdiman(CNET News.com)
翻訳校正:尾本香里(編集部)
2006年02月07日 21時13分
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 たしかに、企業に対する批判は決して目新しいことではない。こうした話題は、かねてから映画、書籍、風刺漫画の題材となってきた。例えば、McDonald'sの食品を食べ過ぎることによる悪影響を題材としたMorgan Spurlockのドキュメンタリー「Super Size Me」は爆発的ヒットとなった。ウェブ上で公開されている「Yours is a Very Bad Hotel」(PDFファイル)と呼ばれるサイトも企業を痛烈に批判している。同サイトは、PowerPointで作成した17枚のスライドで構成されており、ヒューストンのDoubleTree Club Hotelの対応に腹を立てた2人の旅行者が1990年代後半に作成した。

 無論、企業を批判するゲームのメーカーは、ゲームの内容が通常は言論の自由として保護される風刺の枠を超えてしまった場合に、企業に提訴されるリスクを常に負っている。MolleindustriaのゲームデザイナーであるPaulo Pederciniは、著作権侵害のリスクを懸念する。しかし、通常それらのゲームは無料で配布されており、少なくともメーカーは、ゲームを配布することによって利益をあげているわけではない、と主張できる。

 Pederciniによると、McDonald'sのゲームの背後には、ゲームは人々に経済/社会システムの複雑さを理解させるための優れた手段となり得る、との発想があるという。

 食肉業界が社会、環境、人々の健康に与える悪影響を題材としたJeremy Rifkinの著書「Beyond Meat」を読み、「われわれは、ビデオゲームこそ、この種の組織的批判を普及させるための最も効果的な手段であると考えた」とPederciniは語る。

 Persuasive Gamesは、2003年に大統領選挙運動中のHoward Deanから依頼を受け「Howard Dean for Iowa」と呼ばれるゲームを製作して以来、政治や社会の問題を扱ったゲームを開発してきた。

 Persuasive GamesのBogostと同氏のパートナーであるGerard LaFondは、共に広告業界の出身で、1990年代にはハリウッドの映画製作会社、消費者向けパッケージグッズ、自動車メーカーのウェブサイトやオンラインゲームを製作していた。

 Bogostは、「私は常に、広告と複雑な関わり方をしてきた」と述べ、さらに次のように続けた。「(広告は)どこにでもあり、ますます寄生的になりつつある。しかし広告はどこにでもあるために、人々に対するマイナスの影響力だけでなく、プラスの影響力も持っている。」

 しかしBogostは、試験的なゲームの製作だけで会社を維持するのは困難であると認める。そのため、Persuasive Gamesは利益の一部を広告プロジェクトの製作であげている。つまり、Bogostと彼のパートナーたちは、彼らが社会的責任と感じている仕事と、経済的に実行可能なプロジェクトの間の細い境界線上を歩いているのである。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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